ベルリン-東と西が出会う場所。ドイツにありながらドイツではない町。歴史の影に彩られた栄光と悲運の世界都市。そんなベルリンの奥深い魅力をリアルタイムでお届けするブログです。Since 1. August 2005


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中村真人 (Masato)
神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。ベルリンの映像制作会社勤務を経て、現在はフリーのライター、ジャーナリスト。


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現在のトップ画像は、ベルリン在住のイラストレーター、高田美穂子さんによるオリジナル作品です(詳しくはこちらより)

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フィルハーモニーの「舞台席」

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©Lauterbach / Berliner Philharmoniker

ベルリンという街が遠い彼方の存在だった頃、テレビでベルリン・フィルハーモニーのコンサートの様子が映し出される度に気になる場所があった。舞台のすぐ後方にベンチのような簡素な席が何列か並び、そこで人々が体を寄せ合うようにして音楽を聴いている。若い音楽好きにはそこが特等席のように映り、いつかあの場所でベルリン・フィルを聴いてみたいと夢に描いた。

ベルリンに来て音楽に詳しい人に聞いてみたら、なんのことはない、あのスペースは合唱団用の席で、プログラムに合唱曲がない場合に安い値段で開放されているに過ぎなかったのだ。
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Podiumsplätzeと呼ばれるこの舞台席は全部で約120席あり、ベルリン・フィルでは原則としてコンサートの数日前にフィルハーモニーの窓口でのみ販売される(値段は8~16ユーロ)。何しろオーケストラの舞台のすぐ後方なので、響きのバランスは決して最上のものとは言えない。また自由席なので、開演ギリギリにやって来ると、金管楽器やティンパニのすぐ後方しか空いていないということもある。その代わり、指揮者と完全に向かい合う形で座るため、あたかも自分がオーケストラのメンバーの1人になったような気分で、ハーモニーが創造される生の現場に立ち会える稀有な場所でもあるのだ。

ベルリン・フィルのドラマトゥルク(文芸)部門のヘルゲ・グリューネヴァルト氏が、舞台席での思い出を語ってくれた。

「1967年に音楽学の学生として西ベルリンにやって来た私は、この舞台席で初めてベルリン・フィルのコンサートを聴きました。ジョン・バルビローリが指揮するブラームスだったのですが、私は大変感動してそれ以来、伝説的な指揮者のコンサートのほとんどをこの席で体験したのです。ジュリーニ、セル、ヨッフム、ベーム、カラヤン……。彼らの表情や動きといったら!当時2マルクぐらいでこの席のチケットが買えたので、若い私は貪るように音楽を聴きました。それが自分にとってかけがえのない財産になっています」

指揮者だけでなく、オーケストラのメンバーを観察するのもスリリングだ。舞台に現れる時のリラックスした表情と演奏が始まってからの集中力、指揮者の細かな動きに奏者が瞬時に反応する様、プレーヤー同士のアイコンタクト、時には予想外のハプニングが起こることだってある。氏が語るように、特に音楽を勉強している人にとっては最高の席だろう。ベルリンの音大に留学中のある友人は、「ここは百戦錬磨の彼らから技を『盗める』場所なんです」と語っていた。ジーンズ姿の若者も多く、他の席に比べてラフな雰囲気があるのが特徴だ。

「確かに、ヴァイオリンや歌のリサイタルをこの場所で聴くのはやや奇妙な体験ではありますが、フィルハーモニーのコンサートは舞台席でしか聴かないというファンもいるんですよ。こういう席は他のホールにはありませんから」(グリューネヴァルト氏)

客席が舞台を取り囲むという民主的な理念によって造られたフィルハーモニーには、値段が安くても音楽を間近に感じられる席が存在する。それがまた、この音楽空間の豊かさを物語っていると言えないだろうか。
ドイツニュースダイジェスト 10月17日)

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by berlinHbf | 2008-10-17 21:48 | ベルリン音のある街 | Comments(13)
Commented by Nemuko at 2008-10-18 16:50 x
初めてこの席に座って聴いた時、つい癖で演奏者と一緒に立ち上がりそうになってしまったことを良く覚えています。それぐらい臨場感があると言うことですね。
指揮者の表情が良く見えるので私もこの席に座るのが好きです。
Commented by la_vera_storia at 2008-10-18 19:56 x
67年当時で2マルクですか。私が最初で最後にあそこに座ったのは77年だったと思いますが、その時は確か5マルクだったと記憶しています。指揮者はカラヤンでしたが、やはり独特の印象でしたね。確かにあそこは、カラヤンの呼吸にオケがどう反応するのかがよくわかりましたね。あの席、当時は音楽を勉強する学生に限定だったはずで、切符購入時に学生証の提示が必要だったですね(その後は知りません)。そうした学生さんと私はコンサート直前にPブロックの私の切符を交換したわけです。金銭的には大分損しましたが(笑)。難点は、やはり音のバランスの悪さでした。ステージの裏側のPブロックと比較しても相当悪かったですがね(苦笑)。
Commented by sueshin114 at 2008-10-19 01:39
どうもお久しぶりです。

友達に引き連れらて初めて行ったベルリンフィル。
友達は指揮者の勉強をしていることもあり、話題の席へ。
僕は音のバランスのいい客席上段中央あたりにふらふらとしていたのを覚えています。まあようは立ち見ということですが。。。
当日の夕方前くらいにチケットセンターの前に並んで、たしか8ユーロくらい払って入った気がします。
8ユーロでこの音楽が聞けるなんて、夢のような環境でした。
Commented by vivaviva at 2008-10-20 00:47 x
”Happy Wedding!Masato!おめでとうございます。私もベルリンフィル行ってきました。それは東京青山にあります”ドイツ文化センタ”で”ベルリンフィル最高のハーモニーを求めて”(東芝EMIご招待)。大ファンのサー サイモン・ラトル率いる126名のオケ 演奏家たちの喜びと苦悩のすべて・・を密着取材しての300時間以上の撮影による”生の迫力の映像&演奏。”ラトルの言葉”いつでも伝統へのチャレンジは苦しいけれども最高のハーモニーが成功裏に終えた時、至上の喜びと化す瞬間そして次へのチャレンジへと駆り立てる素晴らしい精神をもたらせてくれる。明日の食事に、不安があろうとも更なる新しいことに向かうのだろう。ベルリンフィルのそのハーモニーの素晴らしさが創られる”・・・・と言う風な意味を語られたと思います。帰宅は00:00。頭の体も心もま目映いほどの”ピ~ン”とした感激を頂きました。ベルリン フィル Berlinにて聴いてみたいです。podiumsplazeも覚えておきましょう。因みに、後2本のベルリンフィルのドキュメンタリーも続いてて公開予定。勿論ドイツ映画フィルムです。
Commented by ジョニィー at 2008-10-21 18:06 x
こんばんは。
ベルリン・フィル劇場のご紹介ありがとうございます。
今日のこちらの新聞に日本人のマナーの悪さが掲載されておりましたので、書き込み致します。
ドイツのお隣りのオーストリアのウイーンにあります国立ウイーン座で、日本人観光客のために日本語のパンフレットを用意して、紳士・淑女の皆さんに優雅な雰囲気を味わっていただこうと、写真撮影は一切禁止と
ついてパンフレットに大きな字で書いてあるにも係わらず、開演直後からストロボを発光させていた。
更に日本人のいびきがホール内に轟音の如く響き渡った。
その後、閉幕となって皆様が総立ちの喝采となったが、日本人の多くが拍手もせず、我れ先に出口へ急ぐ姿を見てこれまたびっくりさせられた。
日本人の一人として、恥ずかしい思いをしたと、こちらの新聞社の記者が
記事に書いておりました。
私も含めて気をつけなければいけないと思いました。
Commented by berlinHbf at 2008-10-21 21:05
>Nemukoさん
>つい癖で演奏者と一緒に立ち上がりそうに
それ、よくわかります。一方で、あの席に座ったものの睡魔が襲ってきて、こらえるのに必死だったこともあります^^;)。自分も半分舞台にいるようなものだから、正面の席からは目立つのですよね。
Commented by berlinHbf at 2008-10-21 21:12
>la_vera_storiaさん
昔は学生限定だったのですか!la_vera_storiaさんなら、あの席でカラヤンを聴かれたことがあるに違いないと思っていました。今となってはただただうらやましい。貴重なお話をありがとうございました。
Commented by berlinHbf at 2008-10-21 21:22
>sueshin114さん
>8ユーロでこの音楽が聞けるなんて、夢のような環境でした。
昔より大分高くなったとはいえ、やはりこれはすばらしい環境だと思います。ここにいられるうちに享受しておきます(笑)。
Commented by berlinHbf at 2008-10-21 21:26
>vivavivaさん
映画"Trip to Asia"(原題)のご紹介ありがとうございます。感激ぶりがよく伝わってきました。あの映画はドイツでも2月から一般公開され、話題を集めたんですよ。今度日本語字幕付きでまた観る予定なので、ここでレポートしたいと思っています。
Commented by berlinHbf at 2008-10-21 21:42
>ジョニィーさん
記事のご紹介ありがとうございます。
内容自体はそれほど新味のあるものではありませんが、そこまで極端にひどいマナーの人が増えているということなのでしょうか。ベルリンではそこまでではないものの、ベルリン・フィルの演奏会では演奏中のフラッシュが結構目に付きます。あとはせきですね。昨シーズンからプログラムに注意書きが書かれるようになったほどです。
Commented by la_vera_storia at 2008-10-24 11:15 x
マサトさん、凄い本が出ましたのでご紹介しておきます。
http://www.shinchosha.co.jp/book/603620/
この本の面白さ、それはもう並みのものじゃありません(笑)。この本はすべてベルリンフィルのかつての楽員たちへのインタヴューから構成されています。その何人かは、この2人の大指揮者の両方のもとで演奏したことのある人たちです。彼らの語るこの2人の大指揮者は、あくまでもオーケストラで演奏する側としての意見であるところが非常に興味深いです。
Commented by la_vera_storia at 2008-10-24 11:19 x
彼ら旧団員の意見はそれぞれ実に多様であるわけですが、それぞれ「なるほど」と思わせます。 ここ数年、聞きかじりのエピソードから勝手な人物類型化を行なったり、CDから聴く印象だけなどからこの2人の大指揮者について書かれた本が何冊か出ましたが、そんな本(私に言わせれば、どこかの青二才が書いた本としか思えませんが)で語られているこの2人の大指揮者の姿などは、今回のこのインタヴュー本の前で全部吹っ飛んでしまいますね。ベルリンフィルを愛する人は、今回のこの本は何が何でも読まねばならぬ本だと思います。
Commented by berlinHbf at 2008-10-25 20:06
>la_vera_storiaさん
注目に値する新刊本のご紹介ありがとうございます。春に帰った時、川口マーンさんが書かれた「新潮45」の記事を拝読しましたが、確かに大変引き込まれる内容でした。それがついに1冊の本にまとまったのですね。

>聞きかじりのエピソードから勝手な人物類型化を行なったり、
私もそれらを何冊か読みましたが、関係者に話も聞かず、外国語の文献も読まずに、どうしてそんなことが言えるのだろうかと何度も首をかしげざるを得ませんでした。川口マーンさんの本は、日本から取り寄せてでも何とかして読みたいと思います。

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