ベルリン-東と西が出会う場所。ドイツにありながらドイツではない町。歴史の影に彩られた栄光と悲運の世界都市。そんなベルリンの奥深い魅力をリアルタイムでお届けするブログです。Since 1. August 2005


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中村真人 (Masato)
神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。ベルリンの映像制作会社勤務を経て、現在はフリーのライター、ジャーナリスト。


ベルリンガイドブック
「素顔のベルリン」増補改訂版
¥1,680
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(Amazon、全国各書店にて発売中)

本書は2009年10月発行「素顔のベルリン」の増補改訂版です。2013年に改めて新規取材を行い、データを更新。レストランやショッピング、コラムなどのページも増量し、より充実したガイドブックに生まれ変わりました。

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ダイヤモンド社
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現在のトップ画像は、ベルリン在住のイラストレーター、高田美穂子さんによるオリジナル作品です(詳しくはこちらより)

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1986年3月東ベルリンにて - ある日本人の回想 -

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Alexanderplatz(8月24日)

先週、このブログを通じて知り合った大学の大先輩に当たる方にベルリンでお会いする機会がありました。その方とは全くの初対面でしたが、かつて早稲田大学の交響楽団で演奏していたという共通点があって、自然と当時の話になりました。前にも一度触れたことがありますが、このオケでは大抵3年に1度、海外への演奏旅行を行っていて、私が98年に初めてベルリンに来たのもそのツアーの一環でした。

その先輩に当たる方は、86年のツアーを経験されているのです。86年の2月から3月にかけて、早稲田大学交響楽団はフランス、東西ドイツ、チェコスロヴァキア、オーストリアを周り、ベルリンでも東西両方で演奏しています。先日アレクサンダー広場前のカフェで当時の話を伺ったのですが、とても興味深かったので、忘れないうちに(箇条書きですが)ここにまとめてみようと思います(ワセオケの現役の方々にも読んでもらえるとうれしいですね)。

当時22歳、海外旅行自体初めてだったという1人の学生から見たベルリンです。

東ベルリンにて(86年3月)
○東ドイツの滞在中は日本語に堪能な文化省の役人がずっとついて回った。こちらの会話がいつ聞かれているかわからなので、「東ベルリン」という言い方はしないように引率の先生から言われていた。チェコスロヴァキア滞在中にやはり同行した役人の日本語は、眼をつぶって聞けば日本人のそれと間違えてもおかしくないレベルだった。

○東ベルリンではアレクサンダー広場前の高層ホテル“Stadt Berlin“(現Park Inn)に宿泊した。夕食は毎回バスに乗って、別の場所に食べに連れて行かれた。ナイフとフォークがママゴト用かと思うぐらい軽かった(アルマイト製だったのでは?)。飲み物は強制両替で換えた東マルクを持って各自で買った。コーラがない代わりにDDR製のコーラがあったが、飲んでみたら薬のような味がした。ビールは普通だった。

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Photo: Wikipediaより借用

○自由時間のとき、アレクサンダー広場のデパートCentrum(現Kaufhof)で買い物をした。確か入ってすぐのところが食品売り場になっていて、牛乳を買ってみた。牛乳はパックではなく、ちょっとつつけばすぐに破れてしまうようなビニールの袋に入っていた。デパートはがらんとしていて照明も控えめで、他に欲しいと思うようなものは特に見つからなかった。

○ホテルに隣接したインターショップがあって、そこで外国の製品を外貨で買うことができた。どういうシステムになっていたのかわからないが、商品引き換え券のようなものを持って地元の人も買い物に来ていた。その光景を見ていて、「日本から来た自分たちが、こんなところでのん気に買い物していていいのだろうか」という気分になった。

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インターショップは確かここにあったような・・・(後ろは件のホテル。現Park Inn)

○東ベルリンではバスにも乗った。そこで車椅子の人が乗っているのを見かけた。今でこそバリアフリーは当たり前だけれど、あの当時の東ドイツで見たことにちょっと驚いた。ただしバスはおんぼろで、ハンガリー製と車体に書いてあった気がする。

○ホテルの朝食では果物が全く出なかった。そのことを知った当時西ドイツに駐在していたある方が、オケの団員にオレンジを差し入れてくれた。ありがたかった。

○駅や店の前に並ぶ行列の様子を写真に撮らないよう予め言われていた。だが実際に街で行列を見ることはなく、少々拍子抜けした。平日だったせいもあってか、東ベルリンはひっそりとしていた。

○東ドイツのホテルの石鹸は泡立たないと聞いていたので、日本から石鹸を持参していた。実際その通りで、トイレットペーパーもざらざらの紙だった。

○シャウシュピールハウス(現コンツェルトハウス)での本番の演奏会の後、ホールの地下にて政府の役人主催の歓迎立食パーティーが催された。豪華な(つまり西側で普通に出されるレベルの)食事だった。普通はざらざらの紙ナプキンなのに、そこには“Schauspielhaus“と朱字で書かれた「白い」ナプキンが置いてあった。いくつか持ち帰って、後輩へのお土産にした。

その前に訪れた西ベルリン(86年2月)
○西ベルリン滞在中、フィルハーモニーでカラヤン指揮のベルリン・フィルを聴いた。プログラムの前半終了後、インテンダント交代のセレモニーが舞台上で行われた。それが終わると、隣で聞いていたカラヤンが客席に向かって一言「パウゼ!」と言って、休憩に入った。前半のハイドンのロンドン交響曲は重すぎてあまり自分好みの演奏ではなかったが、メインの「展覧会の絵」は圧倒的だった。カラヤンは自分たちの演奏会のリハーサルにも聴きに来てくれた。
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そのときの演奏はレコーディングもされた。

○ポツダム広場からフィルハーモニーに行くとき、今では楽屋口のある裏側から中に入るのが普通だが、当時そこには道というものがなく人通りは皆無だった。周りには何もなかった。

○ポツダム広場の見晴台から見た東側の光景はとても印象に残っている。2月末で雪が残っていた。荒涼とした風景の中、双眼鏡を持った国境警備隊がこちらをのぞいていた。日頃日本では感じることのなかった「国境」を意識した。

その後・・・
○壁崩壊の翌年の90年7月、当時ブームだった中欧旅行のツアーに母と参加し、東ベルリンを再訪問する機会があった。ホテルは、偶然にもあの“Stadt Berlin“だった。ホテル内にカジノができていて、資本主義の到来を実感した。隣のデパートCentrumにも行った。ちょうど東西の通貨統合の直後で、製品には東マルクを意味する“M“の上に“DM“のシールが貼られ、ドイツマルクで値段が表示されていた。2ヵ月後になくなるDDRを偲んで(?)、文房具売り場でノートをたくさん買い帰国後職場の同僚に配ったが、「これ、何なの?」という反応をされ、その価値をわかってもらえなかった。

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