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ベルリン-東と西が出会う場所。ドイツにありながらドイツではない町。歴史の影に彩られた栄光と悲運の世界都市。そんなベルリンの奥深い魅力をリアルタイムでお届けするブログです。Since 1. August 2005


by berlinHbf

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中村真人 (Masato)
神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。ベルリンの映像制作会社勤務を経て、現在はフリーのライター、ジャーナリスト。


ベルリンガイドブック
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本書は2009年10月発行「素顔のベルリン」の増補改訂版です。2013年に改めて新規取材を行い、データを更新。レストランやショッピング、コラムなどのページも増量し、より充実したガイドブックに生まれ変わりました。

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現在のトップ画像は、ベルリン在住のイラストレーター、高田美穂子さんによるオリジナル作品です(詳しくはこちらより)

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2月は劇場の季節

2月は劇場の季節_e0038811_52784.jpg
ローザ・ルクセンブルク広場前のフォルクスビューネ(2月5日)。

ベルリンでは一般に9月から翌年の7月上旬まで、おびただしい数の劇場やホールで公演が連日のように行われるのだが、私が一番劇場らしいシーズンだなと思うのは2月である。2月といったら、1年の中で一番寒さが厳しい月かもしれない。外に出るのがおっくうになることも少なくない。では劇場もがらがらかというとなぜかそんなことはなくて、どこからともなく人がやって来る。それどころか、当日行ってみるとソールドアウトになっていることも少なくない。なぜだろう。

人によっていろいろな答えがあるだろうが、やはり劇場が華やかな場だからだと私は思う。ヨーロッパの冬は長く、寒く、暗いと3拍子揃っている。その中で、劇場やホールの中の明るさ、きらびやかさは、まさにまばゆいばかりのものがある。多くの人が劇場の磁力に引かれてやって来る。一つの音楽や舞台をそういう場で共有するというのは、やはりかけがえのないものだという共通認識があるのだろう。私はそういう劇場の雰囲気がまた好きで、時間があれば足を運びたいと思っている。音楽はともかく、演劇のように言葉の占める比重が高いと、自分が実際どれだけ理解できているのか怪しいこともあるけれど、まずあの場に身を置くことそれ自体が好きなのかもしれない。誰かを誘って行くこともあるが、こちらでは1人でもふらっと足を運べる雰囲気なのがありがたい。

先週の金曜日、私はU6のHansa Platzにある、若者向けの劇を主にやっているGrips Theaterに行った。"Linie1"というミュージカルを観てみたかったのである。これは1986年初演の、壁崩壊前の西ベルリン(特にクロイツベルク)が舞台の作品で、ドイツのミュージカルでは最大のヒット作の一つと言われている。"Linie1"とは「地下鉄1番線」のこと。80年代のベルリンを知る上でもぜひ観たい作品だった。しかし、開演40分前に行くと、若者でごったがえしていて、すでに売り切れ。とてもじゃないが中に入れそうにはなかった。3月にまた公演があるので、今度はぜひ観たいと思っているが、それにしても、上演回数がすでに1200回を越えるだけあって、いまだにすごい人気でびっくりした。

次に私が向かったのは、Haus der Berliner Festspiele。ウィリアム・フォーサイスのカンパニーが、ベルリンで行う3日間の公演の最中だったので、ひょっとしたらと思って行ってみたのだ。フォーサイスといえば、長年フランクフルト・バレエの監督を務めたドイツでも超人気の振付師。当然ながらというべきか、こちらも売り切れ。キャンセル待ちの札をもらったが、前回のシャウビューネの時とは違って、今回はあえなく散った。あと30分早く行っていたらチケットを買えそうな感じだったが、まあしょうがない。また観る機会はあるだろうと思って外に出る。

2月は劇場の季節_e0038811_5281370.jpg
結局この日私が観たのは、ヘッベル劇場(Hebbel am Ufer)での"100°BERLIN"という催し。 これはなかなか面白い企画だった。ヘッベル劇場とゾフィーエンゼーレ(Sophiensaele)の共催で、そこでの大小さまざまのスペースを舞台に、オーディションなどで選ばれた若手の演劇やパフォーマンスのグループが作品を披露するというもの。週末の4日間で130ものグループが出演したというから、副題にもあるとおりマラソンのようなフェスティバルだった。最終日に聴衆からの投票で賞が贈られることからも、若手発掘の意味合いも兼ねていたようだ。この日は18時から始まって、24時までひっきりなしにどこかで公演が続いた後、24時からはDJを招いてのパーティー!観客は若者が多かったけれど、それにしてもみんな元気だ。
(写真:ヘッベル劇場の前では、寒い中あるアーティストが氷を彫っていた)

日曜日の夜は、冒頭の写真にあるフォルクスビューネで、チェーホフの「イワーノフ(Dimiter Gotscheff 演出)」という作品を観た。この劇場のことは、また別の機会にご紹介したいと思う。

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by berlinHbf | 2006-02-07 01:42 | ベルリン文化生活 | Comments(5)
Commented by 焼きそうせいじ at 2006-02-07 16:43 x
"Linie1"、うかつにも知りませんでした!もし80年代ベルリンの姿と空気が、このミュージカルに「冷凍保存」されているのなら、あるいは現在のベルリンからのフィードバックがあるのならなおさら、これは見に行かねばなりません。それにしても、20年のロングランで今なお連日売り切れとはすごい!ちなみに当時の"Linie1"は、Ruhlebenからツォー駅を通ってクロイツベルクの東端Schlesischestorまででした。
Commented by 楕円球 at 2006-02-07 17:13 x
なぜ2月にオペラハウスや劇場が込むのか?私も滞独中考えたのですが、基本的にやはり劇場が唯一華やかな場だから、としか思えません。12月にはクリスマスがあり、1月は新年、3月くらいにはファッシングとイースターとイベントが多い(むりやり増やして寒くて暗い冬を乗り切ろうとしている?)のに、2月の特に初旬ってさびしいですよね・・・・。私もここぞとばかりオペラに行っていました。
Commented by berlinHbf at 2006-02-08 05:34
>焼きそうせいじさん
この"Linie1"ですが、比較的若い世代のドイツ人だと知らない人はまずいないというくらい有名な作品らしいです。田舎から出てきた少女が、ツォー駅で降り立ち、地下鉄1番線に乗って憧れのロックシンガーの住むクロイツベルクに会いに行くというストーリーとかで、当時のクロイツベルクが描かれているのは間違いありません。3月にはぜひ観て、ここにも書けたらと思っています。

>楕円球さん
2月の劇場が賑やかなのは、ドイツの他の町でも見られる現象のようですね。おっしゃるとおり、2月というのは長い冬の中でも谷間の時期のような気がします。ベルリンの映画祭が毎年2月に開催されるのは、そういう意味で絶妙のタイミングですね。
Commented by sommergarten at 2006-02-08 09:30
はずかしながら観劇の経験も知識もほどんどなく、さらに言葉も駄目という悪条件でも、「Linie1」はいつか観にいきたいと思っていました。理解できなくても、感じることは出来るかなと。しかし、そんな人気だとは知りませんでした。私もこの3月には、ぜひ足を運んでみたいと思います。そして、マサトさんの解説で2度楽しませていただこうと思っています!
Commented by berlinHbf at 2006-02-09 02:03
>sommergartenさん
コメントありがとうございます!"Linie1"はミュージカルですし、私の解説などあまり当てになさらずに(笑)、とりあえず劇場に足を運ばれることをおすすめします。3月は15日から18日まで4日間公演がありますが、チケットは早めに押さえた方がいいかもしれません。私も今度は何とか観たいと思っています。ひょっとしたら劇場でお会いするかもしれませんね!

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