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ベルリン-東と西が出会う場所。ドイツにありながらドイツではない町。歴史の影に彩られた栄光と悲運の世界都市。そんなベルリンの奥深い魅力をリアルタイムでお届けするブログです。Since 1. August 2005


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中村真人 (Masato)
神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。ベルリンの映像制作会社勤務を経て、現在はフリーのライター、ジャーナリスト。


ベルリンガイドブック
「素顔のベルリン」増補改訂版
¥1,680
ダイヤモンド社
(Amazon、全国各書店にて発売中)

本書は2009年10月発行「素顔のベルリン」の増補改訂版です。2013年に改めて新規取材を行い、データを更新。レストランやショッピング、コラムなどのページも増量し、より充実したガイドブックに生まれ変わりました。

Amazonにてネット購入ができます。



『街歩きのドイツ語 』
¥1,575
三修社

豊富なビジュアルとドイツ語フレーズを楽しめる1冊。基本のあいさつ表現から、街にまつわるドイツ語豆知識まで、ガイドブックとともに旅に役立つ会話集です。




『素顔のベルリン 過去と未来が交錯する12のエリアガイド 』
¥1,575
ダイヤモンド社
(2009年発売)

地球の歩き方シリーズ初、待望のベルリンガイドブック誕生!比類なき歴史を抱えつつ、明日へ向かって日々進化し続ける首都ベルリン。「ドイツで最もドイツらしくない」といわれるこの町の知られざる魅力を、現地在住著者が12のエリアにわけて徹底紹介。


現在のトップ画像は、ベルリン在住のイラストレーター、高田美穂子さんによるオリジナル作品です(詳しくはこちらより)

ベルリン更新情報
2013/02/20 up

ベルリン個人ガイドのご案内

執筆、ガイド、コーディネートなどのご依頼、お問い合わせはこちらまで(これまでの出版・寄稿実績)→
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タグ:Berlin(全般) ( 78 ) タグの人気記事

長男の誕生に際して

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分娩病院にて(2014-12)

めまぐるしく動いたこの1ヶ月だった。先月半ば、長男がベルリン市内の病院で生まれた。ようやく少し振り返る余裕ができたので、いくつか記憶に留めておきたいことを書こうと思う。

妻の陣痛が始まったのは、1月半ばのある日。分娩病院からは陣痛が3〜5分間隔になってから来るように言われていた。あまり早い段階で行くと、一度自宅に返されてしまうという話も聞いていた。そんなこんなで、病院に行くタイミングがつかめぬまま長い1日が終わり、いよいよ妻の痛みが増してきたのだが、間隔がなかなか縮まらない。朝になるまで待ってみるか、かなり迷ったのだが、とりあえずお泊まりセットを持ってタクシーで病院に行ってみることにした。深夜の1時半頃だった。

「グッド・ラック!」と別れ際に声をかけてくれたタクシーの運転手さんと別れて病院へ。電話をかけて、病院のドアを開けてもらう。検査が終わったところで、「あなた方はこのまま病院にいていいわよ」と看護師さんが言ってくれて、まずは一安心。陣痛室でほとんど寝られぬまま、朝になって分娩室へ移動。そして、その日の午後、冬のこの時期にしては穏やかな日が窓から差し込める中、長男がこの世に誕生したのだった。母体からニョキニョキと出てきたわが子を初めて見たときのその戸惑ったような表情、そして助産婦さんからいきなり「はい!」と言ってハサミを渡され、へその緒を切ったときの感触などは忘れられない。

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誕生の直後から母子同室が始まり(私もその日は家族部屋に一緒に泊まった)、その晩にオムツ替えや母乳の指導を受けてから、早速同じベッドでちっちゃな新生児と寝ることになった。翌日の夕方、日本からやって来た義理の母を迎えにテーゲル空港に行く。生まれたばかりの孫と嬉しい対面を果たしたものの、その少し前から気になっていた異変に対する不安が当たってしまう。生まれたばかりの子にしては、寝てばかりで、食欲もあまりなかったのだ。たまたまチェックに来た看護婦さんが体温を測ったところ、赤ちゃんにしてはかなり低めであることがわかり、早速新生児病棟に送られることになる。さすがにこのときは心配だったが、抗生物質などを投与してもらった結果、すぐに回復したが念のため様子を見てもらうことになった。大仕事をしたばかりの妻は部屋から離れた新生児病棟へ、数時間毎に母乳をあげに行くのが大変だったようだ。


ドイツでは、出産後何もなければ3日ぐらいで退院すると聞いていたが、私たちの場合はこのようにいろいろあって出産から6日後に退院。それから約2週間は、義理の母が食事などでいろいろサポートしてくれたのがありがたかった。もう一つ、自宅での育児が始まったばかりの私たちを助けてくれたのは、助産婦さんの存在だった。ほぼ毎日自宅に来て、授乳の仕方から赤ちゃんのケア、産後の母体のチェックなど丁寧に見てくれて、精神的にも大きな支えになった。これは日本と大きく違うシステムで、基本的に通常の健康保険ですべての費用が賄われるのも驚きだった。これからは子育ての視点を通して、ベルリンの街やドイツの社会の仕組みを見ることができるのが、楽しみである。

1月下旬のある夜、日頃から親しくさせてもらっている日本の新聞社の特派員の数人が、私のためにささやかなお祝い会を中華料理の店で開いてくださった。日頃は冗談をよく言うある記者さんが、突然私にこんなことを言った。「子供が生まれてきたとき、世界平和を願いませんでした?」。「世界平和」などという壮大な言葉がいきなり出てきてちょっとびっくりしたが、彼の語ることは何となくわかった。「僕も子供を持ってから、子供絡みの事件や事故により敏感に反応するようになった気がしますね」と別の知人は言う。ちょうどパリのシャルリー・エブドの襲撃事件と追悼デモの直後で、フランスの取材から帰ってきたばかりの彼らからいろいろ話を聞いた。後になって、長男が生まれた2015年1月を振り返ると、真っ先に思い出されるのはこの月に起きた一連のテロ事件なのかもしれない。息子が自分たちのところに来てくれてありがとうという気持ちは強いけれど、同時に人の命があまりに粗末に扱われている今の荒涼とした世の中に放り込まれてきたことに対して、なんだか申し訳ないという感情も少なからずある。この1ヶ月ちょっと、時間的に余裕がなかったせいもあるが、インターネットのニュースや言説空間にはなるべく触れないようにしようと務めていた気がする。自国民のみが良ければいいという利己主義や、他者や他民族への憎悪に満ちた今の世界。そしてそれがあっという間に連鎖し、波及するのを助長するネット世界の負の側面に嫌気がさしていたのだと思う。そんなものに関わるのだったら、シューベルトのピアノソナタを聴きながら、目の前にいる生まれたばかりの小さな生きものを眺めている方がどんなにいいか。たとえ、オムツを替えるときにおしっこをひっかけられても・・・(こんなことを書くようになったのも、親バカの第一歩なのかどうかはわからないけれど)。

少し前に、義理の母が日本から持ってきてくれた季刊誌『考える人』2015年冬号を開いた。「家族ってなんだろう」という特集記事にある人類学者の山極寿一さん(ゴリラ研究の第一人者)のインタビュー記事がめっぽう面白かった。家族が一人増えたばかりの自分にとって、特に印象に残ったのはこんな箇所だった。
家族というのは、実は他人とのつき合いから始まる。要するに妻と自分には全く血縁関係がない。しかも歴史を共有していない。育ってきたプロセスは知らないわけですから。他者ですよね。他者との間に子供をつくる。子供はゼロから自分が責任を負うわけです。あるいは子供にとったら、もう既にゼロから自分を取り巻いている人々がいる。それは一生つき合わなくてはならないもの。それを僕はネガティブなものと考えていたけれども、ポジティブなものかもしれない。
どういうことかというと、子育てをやってみたら膨大な時間を子供に対して与えなくてはいけないことがわかる。あらゆるものを犠牲にして。子供が病気になれば何もかも捨てないといけない。それは戻ってくるものではない。ただ価値観をそこでいったん麻痺させて、誰かのために自分の時間を捧げるのは、非常に人間的な行為です。人間的と言うよりも、むしろ生物としての行為です。ゴリラもそうなんだから。そして人間はそれを大きく広げたのです。
自分を犠牲にする行為がなぜなくならないかというと、根本的にうれしいことだからです。母親は自分のお腹を痛めて産んだ子だから当然かもしれないし、養子に迎えた子や、あるいは近所の子であっても、子供に対して尽くすのは、人間にとって大きな喜びです。不幸なことになったり、アクシデントが起こったときに、子供を助けてやりたいと思う気持ちは、人間が共通に持っている幸福感なのです。それがあるからこそ、そして分かり合えるからこそ、人間は存在すると思うのです。
私はアフリカでNGOの活動をずっとやってきました。文化も社会も違い、言葉も違う人たちだけれども、何が一番根本的に了解し合えるかといったら、「未来のため」ということ。子供たちのために何かをしてやりたい、現在の自分たちの利得感情で世界を解釈してはいけない。自分たちの持っている資源を未来の子供たちに託さなければいけないという思いです。そういうことを重荷と思ってはいけないのです。
人間というのは、現在から来る抑制ではなくて、タイムスケールの長い過去と未来に縛られる抑制によって生きている。それが人間的なものだと思います。
『考える人』(新潮社)2015年冬号 「山極寿一ロングインタビュー」より

自宅と病院の間を往復した日々、バスや地下鉄の中で、私は息子がこれからどのように育っていくのかあれこれ想像した。私の幼少期の原風景というと、生まれ故郷の横須賀の海や、そのすぐ近くにあった赤色の小さな貸家、周りの墓地や田んぼなどだが、この子にとっては、高い天井のアパートやベルリンの冬の曇り空、くすんだ街並になるのだろうか。いつの日か自分の幼少期をどんな風に振り返るのか、興味あるところである。そういえば、息子は『1900年頃のベルリンの幼年時代』を書いたヴァルター・ベンヤミンと同じく、シャルロッテンブルク区生まれとなった。正真正銘のベルリンっ子である。逆に今後、自分と日本との関係を彼はどのように築いていくのだろう。できれば早いうちに、日本の山河や人びとにも触れさせてあげたいなと思う。親として、これから喜びも悩みも尽きないと思うけれど、初めて共に過ごす春を迎えるのが待ち遠しい。

by berlinHbf | 2015-02-20 01:11 | ベルリン子育て日記 | Comments(16)

細貝萌選手インタビュー(ドイツニュースダイジェスト掲載)

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昨年11月に行ったサッカーブンデスリーガのベルタ・ベルリンの所属する細貝萌選手のインタビュー記事が、ドイツニュースダイジェストの2015年新年号に掲載され、オンラインでも全文をお読みいただけるようになりました(こちらより)。

ドイツでの日々からサッカー観、ファンとの交流まで内容は多岐に及び、細貝選手の人間性も伝わってくるインタビューになったと思うので、ぜひご一読いただけたらと存じます。
by berlinHbf | 2015-01-13 18:07 | サッカーWM2006他 | Comments(0)

Frohes Neues Jahr 2015!

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Tauentzienstr.にて(2014年12月26日)

新年あけましておめでとうございます。

昨年はいつになく時間が経つのが早く感じられました。特に9月から12月中旬まではこれまで経験したことがなかったほどめまぐるしい日々でしたが、お仕事に恵まれ、充実した年を送ることができたように思います。本業の執筆の方では、この秋は多くの方にインタビューする機会がありました。少しずつですが、自分が本当に書きたいテーマのお仕事もいただくようになり、今後もたゆまず努力していきたいと思っています。

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ベルリンは12月28日に初雪が降り、一面雪景色となりました。翌29日のシェーネベルク地区のアカーツィエン・シュトラーセの様子。

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大晦日にスーパーに行ったら、パンコーナーに行列ができていました。ドイツは地域差があって一概には言えないのですが、ベルリンではこの日にプファンクーヘンPfannkuchenと呼ばれる揚げパンを食べるのが伝統です。一番ポピュラーなのはジャム入りのものですが、昨日は卵入りリキュール(左)やチョコ入りなど、いろいろな種類のものが店頭に並んでいました。部屋の掃除を終えてから、私はリキュール入りのパンをほおばりました^^

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昨日は直前になっておもいがけずにベルリン・フィルのジルヴェスター・コンサートを聴けることになり、夕方妻とフィルハーモニーに足を運びました。同じプログラムの29日の演奏会を聴いたことは何度かありますが、31日のコンサートを聴くのはラトルが音楽監督に就任した2002年以来のこと。テレビ中継が入る大晦日の公演はやはり雰囲気が特別で、夢の中にいるようでした。ベルリン・フィルの第1ヴァイオリンの音のシャワーを間近に浴び、ラトルの表情を眺めつつ、メナヘム・プレスラーが弾く枯淡のピアノに酔いました。心から感動したので、また別の機会に感想を書きたいと思っています。

2015年は戦後70年。ベルリンに住む私にとっても、執筆の大きなテーマになるだろうと思います。早いもので、このブログも夏に10周年を迎えます。皆さまと世界の人びとにとって、幸せな1年となることを願いながら。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

by berlinHbf | 2015-01-01 20:28 | ベルリンのいま | Comments(4)

『ベルリンガイドブック』が増刷されました

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昨年7月に『素顔のベルリン』(ダイヤモンド社)の増補改訂版として刊行された『ベルリンガイドブック』が、おかげさまでこの度増刷されることになりました。早いもので初版から5年が経ちましたが、いまも多くの方に読んでいただいていることを大変ありがたく思っています。今回の増刷に際して、すべてのデータを再チェックし、情報をアップデートしました。また、変わりゆくベルリンの風景に合わせて、写真も数枚差し替えています。もしこの最新版をご希望という方は、巻末に「改訂第2版第2刷発行」と記載されている本を書店にてお選びいただけたらと存じます。
by berlinHbf | 2014-12-23 22:12 | ベルリンを「読む」 | Comments(2)

発掘の散歩術(53) -21世紀の「消費のカテドラル」が誕生-

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モール・オブ・ベルリンの吹き抜けホール。この日はファッションショーが行われていた

バスがポツダム広場を過ぎ、ライプツィヒ通りに入ると、左手に広大な空き地が広がる。ここを通るとき、私は「Tresor」と手書きで書かれた看板を見るのが好きだった。「金庫室」を意味する壁崩壊後の伝説的なクラブは、2005年に閉鎖となり、やがて工事現場へと変貌していった。

ある時、ここをタクシーで通ったら、運転手がこんな話をし始めた。「ここには戦前ユダヤ人が経営する大きなデパートがあったんですよ。彼らが所有権を持っていた土地をベルリンが巨額のお金を出して獲得し、新しいビルを建てることになったそうです」。彼の話の真偽はともかく、いわくありげな雰囲気が漂う場所だったのは確かだ。

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入口の脇に飾られていた戦前のヴェルトハイム百貨店の写真

戦前ここにあったのは、「ヴェルトハイム百貨店」。1906年にアルフレート・メッセルの設計により建てられたデパートは、7万㎡の売り場面積を持ち、欧州最大級の規模を誇った。今日の目で見ても驚くのは、華麗な装飾が施されたガラス天井を持つ吹き抜けのホールで、そこには圧倒的な富を感じる。外観のゴシック風ファサードなどから、「消費のカテドラル」の異名を持ったほどだ(ちなみに、先の「Tresor」はもともと百貨店の地下の金庫室だった場所)。しかし、ナチス台頭後、ユダヤ系資本のヴェルトハイムは接収され、やがて第2次世界大戦の空爆により、デパートの歴史は終焉を迎えた。

関連記事(この場所のかつての様子です):

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11月のある日、日本から来た知人にアドルフ・ヒトラーが自殺をした場所を案内していたら、その奥に完成したばかりの「モール・オブ・ベルリン」の姿が目に入った。ヒトラー終焉の地から150mも離れていない。中に入ってみると、いきなりガラス天井の大きなホールに出た。間違いなく、戦前のヴェルトハイムを意識して設計されたであろう舞台の上を、大勢の買い物客が行き交っている。中心部のほぼ最後の無人地帯にも資本の波が押し寄せているのを感じ、その変貌のスピードに頭がクラクラした。反対側の出口を出ると、そこはかつてヴィルヘルム広場と呼ばれたモーレン通り駅の前。ポツダム広場から地下鉄一駅分が商業ビルのトンネルで結ばれたことになる。

11月9日の壁崩壊25周年に合わせて、日刊デア・ターゲスシュピーゲル紙は各界の著名人からの寄稿文を特集した。その中の映画監督ヴィム・ヴェンダースのエッセイを読んでいたら、こんな箇所に出会った。

「私からNiemandsländer(東西どこにも属さない場所)は失われてしまった!新しいものが建てられると、私は無意識的に深く息をつく。また1つ、自由がなくなった。また1つ、向こう側を見通せなくなった。自然に踏みならされた道はもうない。ベルリンはまた1つ、ほかの都市と同じようになっていく……」

大都市は変化し続ける。ヴェルトハイム百貨店ができたときだって、驚き嘆いた人も少なからずいただろう。だが、ベルリンを愛する者としては、ヴェンダースの言葉にどうしても共感してしまうのだ。
ドイツニュースダイジェスト 12月5日)


Information
モール・オブ・ベルリン 
Mall of Berlin

ライプツィヒ広場に新しくオープンしたショッピングモール。7万6000㎡の敷地内に、270のショップ、270のアパート、ホテル、フィットネスセンター、オフィスなどを収容し、最上階はフードコートになっている。ショッピングモールの規模としては、ベルリンで2番目に大きい。屋上には、アパートの住民だけが利用できる公園があるそう。

オープン:月~土10:00~21:00
住所:Leipziger Platz 12, 10117 Berlin
電話番号:030-20621770
URL:www.mallofberlin.de


ライプツィヒ広場 
Leipziger Platz

ポツダム広場の東側にある八角形の広場。正方形のパリ広場、円形のメーリンク広場と並んで、1732~38年に掛けて造られた。戦前までは商業の中心と交通の要衝として栄えたが、ドイツの東西分断後は、この場所の上に壁が建設されたため無人地帯に。現在この広場周辺には、カナダ大使館や連邦参議院の議事堂などが建ち並んでいる。

by berlinHbf | 2014-12-08 17:56 | ベルリン発掘(境界) | Comments(1)

イラストレーター高田美穂子さんが描くベルリン・パノラマ

今日から当ブログのトップ画像が変わったのにお気づきになられたかと思います。これは、ベルリン在住のイラストレーター、高田美穂子さんがこのブログのために特別に描いてくださったもの。高田ゲンキ・美穂子さん夫妻と出会ったのはちょうど1年ぐらい前のことでした。出身地が近いことに加え、すぐ近所にお住まいということで、とても仲良くさせていただいている方々です。やはりイラストレーターであるご主人のゲンキさんは、MacやITシーンにも造詣が深く、私のMac使いの先生でもあります(最近はブログでも積極的に情報発信をされています)。

今回美穂子さんにイラストをお願いしたのはひょんなことがきっかけでした。春に食事をご一緒した際、小説現代に掲載された中澤日菜子さんの『ことこと電車』(高松を走る「琴電」が舞台の小説)のために最近挿絵を描いたというので、見せてもらったところ、柔らかいタッチとどこか懐かしさを感じさせる情景にとても惹かれたのです。「こんな雰囲気の絵を自分のブログのために描いてもらえないものか」と思ってふと口にしたら、あっさり快諾してくださいました。私が出したリクエストは、ベルリンのランドマークをパノラマ風に描いた絵であることと、「ベルリン中央駅」という名のブログなので、好きな駅か電車をどこかで登場させてくれたら^^、というものでした。

テレビ塔やブランデンブルク門などを横一列でランダムに並べた、たまにお土産のデザインでも見かけるような絵を私は想像していたのですが、しばらく経って、美穂子さんが「こんな絵を描いてみたんですが、ここからどれかを選んでもらえますか?」と、スケッチブックを開いて見せてくれたのは、予想とまったく違うものでした。そこには、3つの場所のパノラマが案として描かれており、いずれもベルリンに実際ある風景。その周到な準備と着眼点のセンスに私はびっくりし、中でも意表を衝かれた場所から描いた絵をお願いしました。それがこちら。クロイツベルクのドイツ技術博物館のテラスからのパノラマで、鉄ちゃんの間では地下鉄U1がよく見えるポイントとして知られているそう(笑)。

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U1 Möckernbrückeにて(2009年撮影)

そしてつい最近、完成した作品が送られてきました。私が感激したのは言うまでもありません。この作品、大変
緻密に描かれており(水彩画のようなタッチですが、実際はPC上で1つ1つを丹念に描いて出来上がったもの)、細部にこそ面白さが宿っているので、いくつか拡大してご紹介したいと思います。

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ラントヴェーア運河を行く遊覧船。その後ろには、ベルリンの街角でよく見かけるクマさんが!

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かつてアンハルター駅に続いていた歩道橋。下の方に写っている、運河の方を眺めている男女は、僕ら夫婦がモチーフなのだとか^^;

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黄色い地下鉄も丁寧に描いてくださっています。岸辺沿いを走る自転車、気持ち良さそう!

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その背景には中心部の情景が。ベルリン一のランドマークであるテレビ塔を強調した絵は多いですが、美穂子さんの作品では、あくまで全体の中で控えめに描かれています。

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西側に目を移すと、ポツダム広場のソニーセンターや高層ビル群が見えます。街路樹の豊かさもベルリンらしいですね。

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手前の方に目を寄せると、3人の男の子が取っ組み合いをしているようなシーンが描かれていることに気付きます。実はこれ、シュプレー川に浮かぶ「分子の人」(Molecule Man)という有名なオブジェをモチーフにしているのだそう。美穂子さんの説明を受けて、思わず膝を叩きたくなってしまいました^^

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あれ?BVG(ベルリン交通局)の建物の上に腰掛ける男の姿が・・・。よく見ると羽を付けています。どうやら、映画『ベルリン・天使の詩』の主人公の中年天使の一人であり、昨年亡くなったオットー・ザンダーさんが、上空からこの街の人々を見守ってくれているようです。

美穂子さん、本当に素敵な作品をありがとうございました!

by berlinHbf | 2014-07-03 01:09 | ベルリンあれこれ | Comments(8)

映画『コーヒーをめぐる冒険』のご案内

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「ベルリンで、じっくり味わう」をキャッチコピーにした、ベルリンを舞台にした新作映画が間もなく東京で公開されます。

ヤン・オーレ・ゲルスター監督の『コーヒーをめぐる冒険』(原題は"oh boy")。同監督の長編デビュー作品にも関わらず、本国ドイツを始め、すでに数々の賞を受賞したことでも話題になりました。

主人公のニコ(トム・シリング)は2年前に父親に内緒で大学を辞め、どっちつかずの日々を送っている20代後半の青年。そんな中、アパートの隣人、俳優業を営む友人、かつての同級生ユリカとの再会、そしてナチス時代を生き抜いた老人等々、様々な人々と出会う波乱の1日を通して、ニコが何かを見つけて行くという作品です。

ミッテやプレンツラウアー・ベルクを舞台にしたモノクロの映像とジャズの軽快な音楽が非常に心地よく溶け合っており、コメディーでありながらも、メランコリックな雰囲気やドイツの負の歴史をさりげなく盛り込むなど、奥行きのある作品に仕上がっています。また、「コーヒー」が映画の重要なモチーフに使われており、ラストシーンでの後味はとても印象深いものでした。

昨年夏、私は近所の映画館でこの作品を初めて観て、ベルリンを舞台にした映画に一つお気に入りが加わったことを喜びました。その後、ご縁があって、この映画のプログラムにエッセイを寄稿させていただくことになり、そのときは飛び上がりたくなるほど嬉しかったです。が、いざ書いて提出すると、「もっと中村さんの主観を出して書いてくださって結構です」とのお返事。この映画の世界(例えば、登場人物のぶっきらぼうな話し方だったり、アパートの隣人との関係性だったり、歴史が突然向こうからやってくる感覚だったり…)はベルリンに短期間でも住んだことのある人には多分すっと入っていけるのですが、そうでない日本の大部分のお客さんにはちょっとわかりにくい要素があるのも確か。ならば、自分が13年間住んできたベルリンの生活実感を絡めながら、観る人がこの映画の背景や街の魅力を知るのに少しでもお役立てできるようなエッセイを書けないかと考え、一から書き直しました。結果的に、こちらの方を掲載していただけたのは自分としてもよかったと思っています。その他、「ベルリンをよく知るためのキーワード集」と「ニコと歩くベルリンマップ」も執筆させていただきました。映画と合せて、ご一読いただけると幸いです。

こうして書いているうちに、久々の映画のサントラを聴きたくなって、棚から取り出してCDをかけています。ゲルスター監督のインタビューによると、国際映画祭への出品が決まる1ヶ月前になっても、まだ確信を持てる音楽が決まっていなかったそう。ちょうどその時、4人のジャズを勉強している学生に出会い、「彼らにマイルス・ディヴィスが『死刑台のエレベーター』のオリジナル・スコアを3日で書いたというエピソードを語ってプレッシャーを与え」、一気に曲を完成させたのだとか!しかしこれが、見事に功を奏したと思います。ちなみに、私が持っているサントラ盤では、最後にトム・シリングが自作の(?)歌を披露していて、これもなかなか味わいがあります。

3月1日より渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開。詳細はwww.cetera.co.jp/coffeeをご参照ください。
by berlinHbf | 2014-02-24 22:22 | ベルリンを「観る」 | Comments(8)

Frohes Neues Jahr 2014!

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Pariser Platz (2013-12-31)

新年あけましておめでとうございます。
晴天に恵まれた大晦日のベルリンの様子を何枚かお届けします。昨日は5度以下まで気温は下がりましたが、今冬はまだほとんど雪が降っていません。ブランデンブルク門周辺はジルベスター・パーティーを前に、いつになく多くの人で賑わっていました。

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夜は佐渡裕さん指揮ベルリン・ドイツ交響楽団(DSO)のコンサートを聴きました。DSOは大晦日の昼夜2回のジルベスター・コンサートをドイツのサーカス団Roncalliと共演するのを恒例としていて、今回が10周年なのだとか。ドヴォルザーク、バーンスタイン、ハチャトリアン、ホルスト、ヨハン・シュトラウス、ドビュッシー……。さまざまな音楽に合わせて、サーカス芸が繰り広げられるのですが、これが本当に楽しい。一言でサーカスと言っても、超絶技巧のジャグリングから、ピエロによる余興、本物の鳥やポニーが演じるもの、中国雑技団のような青年が輪っかに次々に飛び込んでいく芸等々、内容は実に多彩。ドビュッシーの「月の光」に音楽に乗って、棒につかまった男の人が腕力だけで無重力状態のような体勢を演じる芸には誰もが息をのみました。もっとも、芸と演奏の終わりのタイミングをピッタリ合わせるのがなかなか難しく、音楽が終わったのにポニーがまだグルグル回り続けていたということはありましたが(笑)、相手が動物ですからこれはご愛嬌。佐渡さんの指揮は躍動感といい意味での野性味にあふれ、もう一人昔からファンだったメゾソプラノのアンネ・ゾフィー・フォン・オッターの歌が、この夜を一層華やかなものにしていました。オペラのアリアでの素晴らしさはもちろん、ガーシュインの「They Can't Take That Away From Me」などで見せた芸達者ぶりも圧巻!ほかのお客さんと一緒に驚き、感動し、笑いながら今年最後のコンサートを締めくくることができたのは幸せでした。

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こちらが会場のTempodrom。本当にサーカス小屋のような外観をしています。19時から始まったコンサート。会場を出るのは22時近くになっていて、爆竹の爆音に内心ビクビクしながらも何とか無事帰宅。ブランデンブルク門前のカウントダウンはテレビで見ました。

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エーベルト通りに刻まれた壁の跡

2014年はどんな年にあたるのかと思ってちょっと調べてみたところ、まずベルリンの壁崩壊・平和革命から25周年(ほんの少し前に壁崩壊20周年だったのに早い!)。ドイツ関係ではそれ以外に、リヒャルト・シュトラウス生誕150周年、カール・フィリップ・エマニュエル・バッハの生誕300周年、あと小さいところだとベルリン−東京姉妹都市提携20周年というのもあります。第一次世界大戦の開戦から100周年というのも、振り返る機会がきっと用意されるだろうと思います。こういう時代だからこそ、平和の意義を考えながらじっくり伝えていきたいです。

私がフリーのライターになってからちょうど5年が過ぎ、そろそろ駆け出しの時期は終わったなと最近実感します。今年はもう一度初心に返り、日々の仕事だけでなく、時間をかけて作品として残していきたい仕事、どちらも1つ1つ大切に取り組んでいきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願い致します。
by berlinHbf | 2014-01-01 21:22 | ベルリンのいま | Comments(5)

『ベルリンガイドブック〜「素顔のベルリン」増補改訂版』のご案内

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拙著『素顔のベルリン』は、2009年の発売以来、お陰さまで多くの方に手に取っていただいてきました。この度、ダイヤモンド社より増補改訂版として新たな形で発売されることになりましたので、ここで紹介させていただきたいと思います。

今回の改訂では以下のようなことがポイントになっています。

- 全体で16ページ増強し、新しいテーマのコラムをいくつか追加。読み物としてもボリュームが増しました。
- それまでは各エリアの最後に紹介していたカフェ&レストランの情報を、東地区と西地区のそれぞれ最後にまとめて掲載。それにより、カフェ&レストランや名所・見どころの情報も一層充実させることができました。
- 初版の写真も多く残してありますが、この4年間のベルリンの町の移り変わりを鑑みて、適宜写真を差し替えました。ベルリン在住の方やコアなベルリンファンの方も楽しんでいただけたらと願っています。
- 全ての情報や記述を入念に再チェック。地図には新たに縮尺を付け、さらに使いやすくなったと思います。
- これは些細なことですが、基調カラーが青から赤に、そして表紙の紙質も変わりました。マットな感じなのにつるつるしていて、触っていて心地よい感じがします(笑)。

今回はゼロから作るわけではないとはいえ、それでもこの2ヶ月間はとてもハードでした。1日中通りに出て写真を撮る日もあれば、部屋にこもって執筆に追われている日もありました。それでも充実した時間だったと思えるのは、ベルリンという町の面白さに改めて魅せられたゆえだと思っています。これほど集中的に町を歩いたのも久々だったのですが、日々発見の連続で、飽きることがありませんでした。その気持ちが、改訂版のページのところどころに表れているといいのですが。

今回も編集部の伊澤慶一さんやデザイナーの椎名麻美さん、地図製作や印刷所の方など多くの方にお世話になりました。また、妻に多くの取材に同行してもらったことで、この本に女性の視点も盛り込むことができたように思います。ここで心より感謝したいと思います。

Amazonではこちらよりご予約いただけますし、書店には7月19日頃から並び始めるとのことです。『素顔のベルリン』が多くの方に読まれ息の長い本になったことを感謝すると共に、新しい『ベルリンガイドブック』もどうぞよろしくお願いいたします。

ベルリンを舞台にしたノンフィクションを書き上げるのが私の次なる目標です。
by berlinHbf | 2013-07-17 23:57 | ベルリンを「読む」 | Comments(12)

夜空を彩る光の祭典

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「オーストリアの冬景色」をテーマにした大聖堂の光のインスタレーション

10月10日から21日にかけて、「光の祭典(Festival of Lights)」が開催されました。ベルリン市内の70以上の建物が、普段とは違う光のインスタレーションで彩られるこのフェスティバル。今年で8回目ということもあり、すっかりこの街の年中行事として定着した感があります。 

期待を膨らませて、まずはブランデンブルク門に行ってみました。時刻は20時を回っていましたが、観光客はもちろん、三脚を構えた本格的なアマチュアカメラマンまで、多くの人で溢れていました。

最初、多様性を表す虹色に照らされていた6本の円柱が、少しずつ色合いを変えていきます。「おや」と思ったのは、ブランデンブルク門の一面が家の窓をデザインした照明によって照らされ、門全体が1つのアパートに仕立てられてから。やがて、1つ1つの窓に明かりが灯され、中の「住人」の様子が影絵のように、しかも立体的に浮かび上がってくるではありませんか! 料理をする人、犬と遊んでいる人、ダンスをしているカップル……。本当にブランデンブルク門に人が住んでいるかのようです。

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「住居」に仕立てられたブランデンブルク門

今年はベルリンの市制775周年、それに加えて多世帯住宅(コーポラティブハウス)の国際年ということで、ツァンダー&パートナー・イベント=マーケッティング社によって、「ベルリンの住居」をテーマに作られた3Dのインスタレーションがこれだったのです。

ウンター・デン・リンデンを東に歩き、いくつものライトショーを見ながら、ベルリン大聖堂の前にやって来ました。ルストガルテンの芝生は、やはり人でいっぱいです。

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今年の大聖堂の照明は、著名なモーションデザイナー、カメラマン、アニメーション作家の共作で、「オーストリアの冬景色」がテーマ。巨大な大聖堂の正面にリルケの詩「秋の日」が映し出され、そこから冬の情景が始まります。スキーヤーの姿、つららが垂れ下がる山小屋の情景、雪の結晶、そして一足早いクリスマスツリー……。その度に、ネオ・バロック様式の大聖堂の装いがガラッと変わり、人々から歓声が上がりました。

e0038811_2248185.jpg

奥には、これもまたライトアップされたテレビ塔が見えます。紫色に照らし出された幻想的な塔に、LEDライトが点を作って、下から上へと模様を作って上がって行きます。この演出により、ドイツでもっとも高いところにLEDが使われたことになるのだとか。

かなり冷え込んだこの夜でしたが、普段とは全く装いを変えた数々の建築に、しばし見とれていました。
ドイツニュースダイジェスト 11月16日)
by berlinHbf | 2012-11-18 15:33 | ベルリン発掘(全般) | Comments(4)

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