ベルリン-東と西が出会う場所。ドイツにありながらドイツではない町。歴史の影に彩られた栄光と悲運の世界都市。そんなベルリンの奥深い魅力をリアルタイムでお届けするブログです。Since 1. August 2005


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中村真人 (Masato)
神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。ベルリンの映像制作会社勤務を経て、現在はフリーのライター、ジャーナリスト。


ベルリンガイドブック
「素顔のベルリン」増補改訂版
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(Amazon、全国各書店にて発売中)

本書は2009年10月発行「素顔のベルリン」の増補改訂版です。2013年に改めて新規取材を行い、データを更新。レストランやショッピング、コラムなどのページも増量し、より充実したガイドブックに生まれ変わりました。

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豊富なビジュアルとドイツ語フレーズを楽しめる1冊。基本のあいさつ表現から、街にまつわるドイツ語豆知識まで、ガイドブックとともに旅に役立つ会話集です。




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¥1,575
ダイヤモンド社
(2009年発売)

地球の歩き方シリーズ初、待望のベルリンガイドブック誕生!比類なき歴史を抱えつつ、明日へ向かって日々進化し続ける首都ベルリン。「ドイツで最もドイツらしくない」といわれるこの町の知られざる魅力を、現地在住著者が12のエリアにわけて徹底紹介。


現在のトップ画像は、ベルリン在住のイラストレーター、高田美穂子さんによるオリジナル作品です(詳しくはこちらより)

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日本敗戦翌朝、近所の花屋にて

●昨日の日本対パラグアイ戦、本当に残念だった。この試合は、知人宅で何人かと観戦していたのだが、PK戦が終わってから、しばらく呆然といろいろな気持ちが混じり合っていた。持てる力を振り絞って最後まで戦い抜いた代表の選手を心から讃えたい気分がまずあったけれど、その一方で、(デンマーク戦での快勝の印象が強かったせいもあって)もう少し日本が攻める場面、決勝トーナメントにふさわしい見所のもう少し多い試合を見たかったなあという物足りなさが残ったのも事実。

●後者の思いは、試合終了後、テレビの画面がおなじみの解説者ギュンター・ネッツァーに切り替わってから一気に増長されることになる。「私は確信を持って言いますが、今回のワールドカップで一番退屈な試合でした」。若干ニュアンスは違うかもしれないが、このかつての西ドイツの名選手はこんなようなことを公共放送の場で冒頭立て続けに言い放った。くやしいし腹立たしくもあるが、そういう見方があることは否定できない。今の日本の実力では、あれがベストの戦い方だったにしても。選手は本当にがんばった。でも、今そのことで盛り上がっているのは日本においてだけだろう。そんな気分にもなってしまった。

●ところで、昨日の不在中、日本からの小包が届けられていたようで、不在通知がポストに入っていた。預かり先が「花屋」となっていたので、今朝同じアパートの1階にある花屋さんに荷物を取りに行ってみると、ベトナム人の店のお兄さんが、「昨日は本当に惜しかったねえ。日本は先に進むべきだった。僕はアジアの代表だと思って応援していたんだよ」と言って、笑顔で私の肩をたたいてくれた。ただそれだけのことなのだが、心に残る出来事だった。ベトナムのサッカーファンは、自国の代表がワールドカップで戦うのは(少なくとも現時点では)夢を見ることでしかできない。日本チームを応援し、夢を託していたのは日本人だけのような錯覚に陥りかけていたのだが、そんなことは決してなかった。日本代表チームは、このワールドカップで、世界の人々に何かを残してくれたのだと信じたい。

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by berlinHbf | 2010-06-30 23:57 | サッカーWM2006他 | Comments(2)

イングランド戦直後のツォー駅前とヴァルトビューネ

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昨日のドイツ対イングランド戦終了直後、ツォー駅の地下鉄U9のホームから地上に上がって行くと、もうすっかり始まっていました。あちこちからけたたましい叫び声が聞こえてきます。

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この天気、しかも宿命イングランド相手の圧勝とあっては、気分が高まるのもまあ無理はないのでしょうね。

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このクーダム周辺やプレンツラウアー・ベルクのシェーンハウザー・アレーなどで、車やバス、トラムなどがしばらく麻痺状態になったそうです。

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建設中のツォーフェンスターの壁には、怪我でワールドカップをふいにしたミヒャエル・バラックを起用した広告がでかでかと。なんとも意味深な表情。そのバラックも、昨日の試合後、ナショナルチームに向けて祝福のビデオメッセージを送っていました。

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その後、ツォー駅からシュパンダウ行きのSバーンに乗って、約20分。

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毎年この時期の恒例、ヴァルトビューネでのベルリン・フィルのコンサートを聴いてきました。開演40分前に会場に着いたものの、2人分の席を探すのに苦労しました。昨年は珍しく雨の中のコンサートでしたが、この日曜は雲ひとつない快晴。ここでも皆さん上機嫌。「Nacht der Liebe(愛の夜)」と題した今年のコンサートは、主役のソプラノ、ルネ・フレミングが、ドヴォルザーク、スメタナ、プッチーニなどの美しいアリアを歌い上げました。特にシュトラウスの「カプリッチョ」の終幕とコルンゴルトの「死の都」からの歌は素敵でした(もう少し有名曲を入れてもよかったのではとも思ったりしましたが)。逆に、ワーグナーの「リエンツィ」序曲や、チャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」などのオーケストラ曲では、指揮者(イオン・マリン)の恣意的なテンポの動かし方がかなり気になってしまいました。

とはいえ、やはり楽しいヴァルトビューネのコンサート。最後にお決まりのアンコール「ベルリンの風」が終わると、どこからか「ぶお〜」という最近テレビでよく耳にする音が聞こえてきます。「あれ?」と思って双眼鏡で舞台の方に目をこらすと、ベルリン・フィルの金管奏者たちが、一斉にブブゼラを吹いていたのでした(笑)。

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by berlinHbf | 2010-06-28 17:24 | サッカーWM2006他 | Comments(11)

よみがえった1913年録音のニキシュの「運命」

昨年3月、ベルリンで行われた貴志康一の生誕100周年の行事で、東京大学先端科学技術研究センターの村岡輝雄先生と知り合う機会があった。村岡先生は音響工学を専門とされ、武蔵工業大学教授を退任後、現在は東大の研究センターで古いSPレコードのように損傷した音楽のコンピューターによる修復の研究をされている方。

村岡先生と知り合ってからというもの、ご自身が製作されたGHAノイズ・リダクションによる復刻CDを送ってくださるようになった。毎回楽しませていただいているのだが、このラインナップがなかなか興味深い。例えば、アルトゥーロ・ニキシュ指揮ベルリン・フィルのベートーヴェン「運命」(1913年録音)、ジネット・ヌヴーのシベリウスとブラームスのヴァイオリン協奏曲(オケはフィルハーモニア管)、貴志康一がベルリン・フィルを相手に自作を指揮した貴重な録音(1935年)、他にもカザルス、シゲティといった具合だ。

特にニキシュの「運命」は、第一次世界大戦の1年前という時期の録音にも関わらず、かなり普通に鑑賞できるレベルの音質に修復されていた。聴き進むうちに、100年前の「骨董品」に触れているという意識が薄れ、音楽そのものに引き込まれてしまった。ベルリン・フィルのコンサートマスターだった安永徹さんも、この録音の音楽的・歴史的価値は高く評価されたそうだ。

先月末、ロンドンでの学会の帰りにベルリンに寄られた村岡先生と、久々にお会いした。ベルリン・フィルの資料室長のヘルゲ・グルーネヴァルトさんと昼食をご一緒し、ベルリン・フィルの地下のアーカイブまで見せていただいたのは、予想外のことで楽しかった。

ブルーノ・ワルターがBBCのオーケストラを指揮したモーツァルトの交響曲の録音は、CDを贈ったBBCから「ぜひ今の楽団員にも聞かせたい」という熱い返事が届いたそうだし、グルーネヴァルトさんも村岡先生の研究に十分興味を持ってくれたようだ。とはいえ、日本でもドイツでも、モノラルの時代の古い録音は、どうしても一般的な関心を集めるのが難しい。「後世のために音楽の世界遺産を作りたい」という村岡先生の熱心な活動を少しでも応援できればと、ここで紹介させていただくことにした。

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by berlinHbf | 2010-06-27 18:15 | ベルリン音楽日記 | Comments(2)

フリードリヒ通りのBocca di Bacco

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思うようにブログが更新できないまま、6月ももう終わりに近づいてしまいました。今日はちょっとお気楽な話題を1つ。先日、フリードリヒ通りのBocca di Baccoというイタリアレストランでランチを食べてきました(笑)!

Bocca di Baccoは、ベルリンではかなり有名なイタリアンのお店。高級店ゆえ、これまでなかなか縁がなかったのですが、あるお客さんに連れられて行って参りました。

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ランチメニューは、2品で16.50ユーロ、3品で19.50ユーロ。前菜とメインは、2種類の中から好きな方を選べます。私が選んだ前菜は、カラメルがけをしたトミノチーズと、ウイキョウとイチゴのサラダ。トミノチーズというのはかなりにおいが強いのですが、さわやかなイチゴとのハーモニーが素敵でした。

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メインはマグロのステーキとグリーンアスパラのサラダ添え。ミディアムに焼かれた高品質のマグロ、こちらも大変おいしくいただきました。食前に出てきたオリーブ、そしてパンとそれに付けるオリーブオイルに至るまで、クオリティーの高さには納得。食後にカプチーノをいただき、ちょっと豪華なランチを満喫しました。

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最寄り駅はU6 Französische Straße駅。北側出口のほとんど目の前で、重厚な歴史建築の中にあります。機会があれば、ディナーも食してみたいところです。

Bocca di Bacco
Friedrichstraße 167
10117 Berlin
Tel. 030 2067-2828‎
boccadibacco.de

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by berlinHbf | 2010-06-26 14:04 | ベルリンあれこれ | Comments(6)

『ツール・ド・ヨーロッパ』 ~スポンサーを集めて自転車で西ヨーロッパ一周~

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「ベルリン中央駅」読者のみなさん、こんにちは。
中村真人の弟で、現在早稲田大学創造理工学部4年の中村洋太です。

世界最高の自転車レース『ツール・ド・フランス』に憧れて、ぼくは自転車を始めました。大学入学後、自転車旅にハマり、昨年の夏には2700kmを走り、西日本を一周しました。

この旅は、昔からの地図好きが高じて、自分の住んでいる神奈川から九州まで一本の道でつながっているかどうかを確かめたい、という気持ちがきっかけとなって始まりました。走行中、車のサイドミラーに当てられたり、足がつって車道側に倒れてしまい、危うく車に轢かれそうになったこともありました。辛かったこと、嬉しかったこと、全て毎日ブログに書き込んでいました。そんなある日、全然面識のない方から「私も諦めていた夢に対してもう一度挑戦してみます。ありがとうございました」というメッセージをいただき、とても驚きました。なぜなら、自分は誰かを励ますために走っていたわけではなく、好きなことを夢中でやっていただけだったからです。その時初めて、「西日本を回るだけでこんなに影響力があるんだったら、もっと広いヨーロッパを走れば、より多くの人に夢や感動を与えられるかもしれない」という考えが浮かびました。

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この考えを実現すべく「2010年の夏は、西ヨーロッパを一周する」と決意したのは、2月のことです。100万円以上の旅費を集めるのに十分な時間がなかったぼくは「企業や個人にスポンサーを募る」という方法を考えました。こうして立ち上がったのが今回の『ツール・ド・ヨーロッパ』企画。今も、企画書を持参し、協賛を求めて企業や個人をまわっています。この数ヶ月間で、五輪選手を含む100人以上の方々に協賛していただき、企業からは、往復航空券、ロードバイク、一眼レフカメラ、サングラスなどを提供していただけることになりました。書き続けていたブログも、5月に学生ブログランキングで1位になりました。自分の活動を通じて、夢や野心を持った学生が一人でも増えてほしいと思い、挑戦をしています。
良かったら応援よろしくお願いいたします!

中村洋太ブログ
夢!冒険!ちゃいにっき!~自転車で西ヨーロッパ一周の旅~
『ツール・ド・ヨーロッパ』の企画案

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人様のお金で旅行するなどという発想には正直私もびっくりし、「そんな無茶な!」と思いましたが、必死の努力の甲斐あってここまできたようです。とはいえ、さすがに協賛という形で100万円以上の旅費を集めるのは並大抵ではないようです。見ていて危なっかしいというか、ひやひやする時もある弟ですが、もしご協力いただける方がいらっしゃいましたら、大変ありがたく思います。また、旅先で泊めてくれる方も現在探しているそうです。どうぞよろしくお願いいたします。
中村真人

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by berlinHbf | 2010-06-22 23:17 | その他 | Comments(3)

戦前のホテルで観戦するワールドカップ

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先日の日本対オランダ戦は、写真のこの店の大画面で見ました。高い天井とそこに彫られた美しい装飾、そしてシャンデリア。あまりワールドカップ観戦の雰囲気には似つかわしくない気もしますが(笑)、さて、ここは一体どこでしょう?

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実はここ、観光客もベルリン在住者も一度はその横を通ったことがあるのではという場所です。ポツダム広場のソニーセンター内にあるCafé Josty。ポツダム広場ならどこかでパブリックビューイングをやっているのではと思って友達と待ち合わせたのですが、結局それらしきものは見当たらず(前回大会はソニーセンター内にZDFの特設スタジオが置かれていた)、このカフェの中で観戦することにしたんです。

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カフェ・ヨスティには何度か入ったことがありますが(値段はちょっと高め)、大画面が置かれているのは入口右側の奥の部屋とのことで、その先へ行ってみると、小さな階段の向こうにこの大広間が広がっていました。

ちょっとうれしかったですね。この部屋には前から一度入ってみたかったんですが、どこから内部につながっているのかわからなったんです。これは、戦前のホテル・エスプラナーデの一部。これが当時どういうホテルで、その後建物がどのように残されたかについては、以前書いたことがあるので、よかったらご覧ください。

関連記事:
ホテル・エスプラナーデ - 天使の降りた場所(22) - (2007-02-10)

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立地の割にはあまり混んでもおらず、ゆっくりゲームを楽しむことができました。われわれの後ろにいたドイツ人連中は日本を応援してくれ、カレーソーセージを食べながら観戦しているオランダサポーターの人もいました。いや、単に服の色がオレンジだっただけかな(笑)。

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外から見るとこうなっています。今回紹介したのが、この3つの中で一番左側の部分。真ん中は有名な「カイザーザール」(皇帝の間)、そして右側奥が『ベルリン・天使の詩』の撮影でも使われたPalmenhofという美しいホールです(こちらを参照)。

明日のドイツーガーナ戦、そして明後日の日本ーデンマーク戦と、見逃せない試合が続くので、今度はどこで見ようかと思っているところです。ベルリン内で他におすすめがあったら教えてください!

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by berlinHbf | 2010-06-22 00:38 | ベルリン天使の降りた場所 | Comments(6)

マルティン・グロピウス・バウのオラファー・エリアソン展

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現在、ポツダム広場からほど近いマルティン・グロピウス・バウ(Martin-Gropius-Bau)にて、オラファー・エリアソン(Olafur Eliasson)のベルリン初の大規模な個展「Innen Stadt Außen」(内-都市-外)が開催されており、大きな話題を呼んでいます。

デンマーク・コペンハーゲン生まれのアイスランド人作家エリアソンは、光、影、色、霧といった要素を通して、人間の知覚に新たな角度から訴えかける大規模な作品を発表してきたことで知られています。今年3月まで開催されていた金沢21世紀美術館での個展「あなたが出会うとき」などで、その作品をご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

オープニングの4月28日は、作家自らの希望で入場無料となったため、多くの人が殺到。私もこの日に足を運んでみました。会場の前に来ると、窓から煙のようなものがもくもくと出ていて、「一体何だろう」と思わされます。

「私がまだアカデミーの学生だった1988年、現在とは反対側の入り口から初めてこのマルティン・グロピウス・バウの中に入った。(ベルリンの)壁はそれまで何度も見たことがあったけれど、この窓から壁とその緩衝地帯を眺めて、反対側がどれほど遠いかを実感した。視覚の演出が、置かれた環境を先鋭化させたからだ」(Tip誌のインタビューより)

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かつて目の前にベルリンの壁が立ちはだかっていたマルティン・グロピウス・バウ

94年からベルリンに在住するエリアソンは、この個展を「ベルリンと深く関係した非常に個人的な展覧会」と語っており、ベルリンという都市との関わりから生まれた作品がいくつも並んでいます。入り口近くの床には「ベルリンの歩道」という名の花崗岩が置いてあり、博物館の内と外の境界がなくなるかのような感覚を覚えます。また、展覧会と同じタイトルを冠したビデオ作品は、巨大な鏡をワゴン車に設置し、走る車とその鏡を通して写る風景をカメラが追いかけるというものなのですが、2つの現実の重なり合う様が面白かったです。博物館の中庭に設置された「Mikroskop」というインスタレーションは、まさに圧巻。「Round rainbow」や「Water pendulum」といった光、影、水を生かした作品も、多くの人がしばし立ち止まって見入っていました。

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中庭に設置された鏡のインスタレーション「Mikroskop」© 2010 Olafur Eliasson

正面の窓から出ている煙らしきものの謎は、最後の部屋で解き明かされることになります。部屋の中を歩きながら、夢の中をさまよっているような不思議な気分を味わいました。現代アートの展覧会で、1つ1つの作品がこれほど記憶に残るのも珍しい体験で、普段見慣れた街を新鮮な感覚で捉え直してみたい気持ちになりました。8月9日まで開催。
www.gropiusbau.de
ドイツニュースダイジェスト 6月18日)

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by berlinHbf | 2010-06-17 00:41 | ベルリン文化生活 | Comments(6)

日本代表のワールドカップアウェー初勝利!

●WM4日目、日本はカメルーンとの初戦で、アウェーでのワールドカップ初勝利という見事な結果を収めた。本当にうれしい。

●今日は、この試合を最初から最後まで見て、そしてその前後にあれこれ思いを巡らせているうちに1日の大半が終わってしまった感アリ。正直言うと、他の多くの日本人と同じく(?)、私も今回の日本代表にはあまり期待していなかったのだが、16時のキックオフが近づくにつれて、言葉にしがたい緊張感のようなものが襲ってくる。ドイツがたとえ決勝戦に進んでもこんな気分にはまずならないだろう。改めて、母国の代表が本大会に出場してくれて本当によかったと思った。

●ワールドカップの初戦はやはり特別だ。選手がピッチに登場する時、日本が出場した過去の大会の初戦をふと思い出した。ナカタの登場とともにサッカーに興味を持つようになり、迎えた98年フランス大会のアルゼンチン戦は、運悪くコンビニの夜勤が入ってしまい生中継では見られなかった(早朝のスポーツ新聞の数がものすごかったのはよく覚えている)。02年のベルギー戦は、ドイツ人の友人の家で見て、鈴木のゴールには我を忘れるほど興奮したが、勝利の美酒は次のロシア戦まで待たなければならなかった。06年のオーストラリア戦は、仕事の関係で現場に居合わせ、後半の20分ぐらいは観客席で見ることもできたのだが、スタジアムを出た直後に悪夢が待ち受けていた。あの日のうだるような暑さと徒労感は忘れることができない。

●初出場のフランス大会から12年。本田の得点で、1点リードのまま迎えたロスタイムの4分間は、本当に緊張した。日本の勝利が決定し、監督や控え選手がピッチに駆け寄る瞬間、何かこみ上げてくるものさえあった。ナカタの引退後、日本代表の試合を熱心に見ていたとはいいがたいし、(すいません)初めて映像で見た選手もいたぐらいだったのだが、このうれしさは何なのだろう。

●試合後、ARDでの生中継は、大御所ギュンター・ネッツァーの解説(日本を褒めるというよりは、カメルーンの出来がひどかったという話が中心)もそこそこに、すぐに昨日のドイツ戦に話題が切り替えられた。かなり興ざめしたが、WMアウェー初勝利どころか優勝3回のドイツにとっては特に意味を持つ試合ではないし、実際、こちらのサッカーファンにとってはただの凡戦でしかなかったかもしれない。まあ文句を言ってもしょうがない、か。

●やはりここは、日本の皆さんと喜びを分かち合いたい。初戦をものにしたことで、残り2試合も最後まで緊張感を持って楽しめそうだ。選手・スタッフの皆さん、本当にお疲れさま。今日はビールがうまい。

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by berlinHbf | 2010-06-14 23:24 | サッカーWM2006他 | Comments(13)

WM2010開幕

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クロイツベルクのLausitzer Platzにて(6月12日)

いよいよワールドカップ南アフリカ大会が始まりましたね。アフリカ大陸初のWMということで、2002年や2006年とはまたひと味違うワクワク感でいっぱいです。

今日、久々にクロイツベルクのシュレージッシェス・トーア周辺を歩いたら、ほとんどあらゆるカフェやレストランにテレビが置かれていて、前回大会の記憶がよみがえってきました。ただ、2008年ユーロ、2006年+2002年WMに比べて、街を覆う熱気がいま一つなのは、トルコが出場していないから、でしょう。元クロイツベルク住人としては本当に残念。あの時は、トルコとドイツ両方の国旗を掲げた車や商店、民家を至る場所で見かけたものですが、今日歩き回った中では結局1軒しか見ませんでした(その代わり、多くのトルコ人経営の店の入り口に、ドイツ国旗が飾ってあったのは微笑ましかったですが)。ドイツの初戦(対オーストラリア)はいよいよ明日20時半から。注目です!

気になるベルリンのパブリックビューイングの場所ですが、(ドイツ語ですが)以下のサイトが参考になると思います。
Public Viewing in Berlin - Berlin.de
Public Viewing: Die besten WM-Adressen in Berlin

ベルリンのパブリックビューイングの代名詞ともいえる「6月17日通り」のFanmeileは、ドイツの予選最終戦(対ガーナ)が行われる6月23日オープンとのこと(そこから決勝戦まで全ての試合が中継)。なんでも、今回いくつかの試合は3Dの技術を使って中継されるそうで、より臨場感のある観戦が可能になるそうです。もちろん入場無料で、キャパは50万人ぐらいまで。こちらも楽しみですね。

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by berlinHbf | 2010-06-12 23:48 | サッカーWM2006他 | Comments(0)

1978年9月、西ベルリンにて(2)

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Kさんからお借りした写真の中には、ベルリンの壁を写したものが何枚か含まれていた。その中でも私が気になったのはこの1枚。手前から奥に続く、建物の廃墟が何かの遺跡のように見え、興味を引かれた。「ブランデンブルク門からそう遠くない場所だったと思います」というようなことをKさんはおっしゃっていたが、あの近くにこんな場所があっただろうか。実は、この写真をお借りしたのは、ここにアップすればベルリンに詳しい読者のどなたかがひょっとしたら何か教えてくれるかもしれない、という期待があったからだった。

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結局決め手になったのはこの1枚だった。この場所には見覚えがある。手元にある「Wo die Mauer war」という写真集から見当をつけてめくってみたら、案の定同じ場所からの風景がでてきた。ここは、ベルナウアー通りとエバースヴァルダー通りの境にある見晴し台である。左上の店の看板「Klub der Volkssolidarität」(人民連帯組織クラブ)も本の写真と同じだ。よって、右手に続く通りは、いまはおしゃれな通りとして知られるオーダーベルガー通りということになる。

関連記事:
アルコーナ広場周辺を歩く(3) (2006-02-25)

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だとすれば、同じ見晴し台からのこの風景は、シュヴェーター通りに違いない。ここは中心部からは少し離れるし、ブランデンブルク門から普通は歩く距離ではない。Kさんらはバスのツアーで行かれたのかもしれない。

関連記事:(東側から見たこの見張り台の様子)
壁とタイムカプセル (2007-10-04)

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こんな写真も見せてくださった。Deutsche Postの仮設の郵便局が面白い。これも中心部らしいのだが、どなたかこの場所をご存知の方、いるでしょうか。

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コンサートマスターの隣で弾いているのがKさん。早稲田大学交響楽団がカラヤンコンクールで優勝した後、受賞したオーケストラのメンバーから成る特別編成のオケが組まれ、その本番に向けたリハーサルの様子だという(Kさんによると、後ろで弾いているのは音大の上手な学生ばかりで、恐縮したそうだ)。このコンサートは、カラヤンが振ることになっていたのだが、急病のためそれは実現しなかった。だが、カラヤンはその翌年来日した際、ワセオケのために公開リハーサルをしてくれ、コンクール優勝を機に海外への演奏旅行が実現するようになった。私が1998年に初めてベルリンに来たのもその演奏旅行だったし、その時の強烈な体験が今ベルリンに住んでいることへつながっていると思うと、32年前のKさんたちの活躍に感謝したくなる。

関連記事:
早稲田大学でのカラヤン (la_vera_storiaさんの回想録)
1986年3月東ベルリンにて - ある日本人の回想 - (2007-08-27)

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by berlinHbf | 2010-06-09 17:58 | ベルリン思い出話 | Comments(14)

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