ベルリン-東と西が出会う場所。ドイツにありながらドイツではない町。歴史の影に彩られた栄光と悲運の世界都市。そんなベルリンの奥深い魅力をリアルタイムでお届けするブログです。Since 1. August 2005


by berlinHbf

プロフィールを見る

中村真人 (Masato)
神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。ベルリンの映像制作会社勤務を経て、現在はフリーのライター、ジャーナリスト。


ベルリンガイドブック
「素顔のベルリン」増補改訂版
¥1,680
ダイヤモンド社
(Amazon、全国各書店にて発売中)

本書は2009年10月発行「素顔のベルリン」の増補改訂版です。2013年に改めて新規取材を行い、データを更新。レストランやショッピング、コラムなどのページも増量し、より充実したガイドブックに生まれ変わりました。

Amazonにてネット購入ができます。



『街歩きのドイツ語 』
¥1,575
三修社

豊富なビジュアルとドイツ語フレーズを楽しめる1冊。基本のあいさつ表現から、街にまつわるドイツ語豆知識まで、ガイドブックとともに旅に役立つ会話集です。




『素顔のベルリン 過去と未来が交錯する12のエリアガイド 』
¥1,575
ダイヤモンド社
(2009年発売)

地球の歩き方シリーズ初、待望のベルリンガイドブック誕生!比類なき歴史を抱えつつ、明日へ向かって日々進化し続ける首都ベルリン。「ドイツで最もドイツらしくない」といわれるこの町の知られざる魅力を、現地在住著者が12のエリアにわけて徹底紹介。


現在のトップ画像は、ベルリン在住のイラストレーター、高田美穂子さんによるオリジナル作品です(詳しくはこちらより)

ベルリン更新情報
2013/02/20 up

ベルリン個人ガイドのご案内

執筆、ガイド、コーディネートなどのご依頼、お問い合わせはこちらまで(これまでの出版・寄稿実績)→
masatoberlin[AT]
yahoo.co.jp

ドイツ語ブログ
Berlin no kaze
1/18 up!「Schreiben auf deutsch über Japan」

※お願い
当ブログの写真や文章に関する、無断での転写・転用を禁じます。
© Copyright 2005-2015 Masato Nakamura. All Rights Reserved





検索

お気に入りブログ

ニューヨークの遊び方
foggyな読書
おやぢの部屋2
怠け者の備忘録
庭は夏の日ざかり
資料館の書庫から
Morios Tagebuch
Prost Familie!
田口ランディ Offic...
長坂道子「ときどき日記」
ほにゃく犬の字幕ほにゃく日記
まめびとの音楽手帳
blue in green
毎日ベルリン!
大栗博司のブログ
好きを仕事にする大人塾「...
Trans Europe...
ヤッホー!今日はどちらへ?
ドイツ木組みの家街道 -...
Sayako's Con...
こなな日記 Vol.2

外部リンク

<   2008年 05月 ( 19 )   > この月の画像一覧

アスパラの季節

e0038811_832640.jpg
アレクサンダー広場にて(2006年5月)
※アスパラの季節に合わせて、最近別紙に書いた記事を転載します。

今回は春の訪れとともにやってくるとびきりの味覚をご紹介しましょう。それはシュパーゲルと呼ばれる白アスパラガスです。「なんだ、アスパラか」と思うことなかれ。この時期ドイツを訪れたら、一度は試していただきたい逸品なのですから。

毎年4月半ばになると、街には仮設の直売店が並び、「ドイツ産のシュパーゲルが入ったよ!」と叫ぶおじさんの甲高い声が響きわたります。日本でアスパラというと細身の緑色のものが一般的ですが、ドイツの白アスパラはその何倍も太く、見た目も立派。実際、太いものの方が味はよいとされているようです。

以前、アスパラの農家で早朝の収穫作業を見学したことがあります。盛られた土の中で日々少しずつ成長を続けるアスパラ1本1本の様子を見ながら、その先端部分が土から顔を出すぎりぎりのタイミングで収穫するのですが、全てが手作業ゆえそれは手間のかかる仕事。それゆえ、ほかの野菜に比べて値段も割高ですが、ドイツの人たちは毎年アスパラの季節を心待ちにして買い求めていきます。ではそのお味は?

e0038811_835465.jpg
レストランで出される典型的なアスパラのメニュー。付けあわせは、ゆでたジャガイモやハムなど。

白アスパラの食べ方はいたってシンプルです。皮をむいてさっとゆで上げ、あとは溶かしたバターか、卵黄とバターで作るオランデーズソースをかけてアツアツのまま食べるだけ。舌触りはつるんとしており、あっさりとした味わいで、日本人の味覚にもよく合います。季節感のやや乏しいドイツの食の中にあって、白アスパラほど春の到来を実感させてくれる味はありません。
はまかぜ新聞 5月16日号)

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-30 23:57 | ドイツ全般 | Comments(18)

「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(米原万里著)

e0038811_3463574.jpg
先日、ごくたまに訪れる日本食レストランに足を運んだら、日本に完全帰国するお客さんが最近置いていったという本を店のオーナーからいただいた。その包みの中に入っていた1冊。ロシア語の名通訳、米原万里さんの本は数冊読んでいるが、これは初めてだった。

1960年から64年までの5年間、日本共産党員だった父親の仕事の関係で、当時米原さんが通っていたプラハのソビエト学校で出会った友人3人を巡る話。ギリシャ人でありながら、一度もギリシャの空を見たことのないリッツァ、とんでもない豪邸に住んでいるルーマニア人のアーニャ、ユーゴスラビアからやって来たヤスミンカと、いずれも複雑な政治事情をかかえている。とはいえ、あくまで1人の人間として接する彼女たちとの思い出は、時に甘美でさえあるのだが。ベルリンの壁とソ連が崩壊した90年代に入って、米原さんはかつてのクラスメートを探し出す旅に出かけた・・・。

文庫で簡単に手に入るようなので、興味のある方は一読をおすすめしたい。一気に読めてしまうほど、大変に面白い本である。全3編の最後にヤスミンカの話が置かれているのは納得できる。米原さんの一番の親友だったようだし、ユーゴの内戦が始まった後だけに、探し出すまでの話がスリリング、読む側もハラハラしてしまう。結局ヤスミンカは生きており、感激の対面を果たすのだが、当の米原さんが2年前すでに亡くなっているということを思うと、感慨が一段と深まる。惜しい人を亡くしたものだ。

この本を読んで思ったのは、昨年夏にインタビューさせてもらった友人の話を早くまとめなければということだった(参考:東ドイツ最後の3年間 - ホテルの元ウェイターに聞く -)。締切日があるわけでも、原稿料をもらえるわけでもないが、これはどうしてもまとめておきたい。何とか夏までに、と自分に活を入れるためにもここに記しておく。

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-29 22:01 | ベルリンを「読む」 | Comments(12)

ハノーファーの大噴水

e0038811_7272380.jpg
2週間前の週末、ハノーファーの広大な王宮庭園(Herrenhäuser Gärten)を訪れたときのこと。ここの名物の噴水が、2時ちょうどに動き出すというので、少し待って見てみることにしました。やがて、シュワ~という音とともに、水が勢いよく噴き出します。最初はまあこんなもんです。

e0038811_7274442.jpg
どんどん高くなるなあと思って眺めていたら・・・

e0038811_7282884.jpg
ひえ~、何とこの高さにまで!後で調べてみたら、高さ82メートルは欧州一なんだそうです。

e0038811_731529.jpg
この女の子のようにびっくりしました^^;)。

e0038811_732835.jpg
飛行機雲と一緒に。この水しぶきの生み出す迫力はすごい。

e0038811_7322528.jpg
別の角度から見ると、うっすらとした白いカーテンのようにも見えます。まさに水の芸術という感じ。

この大噴水、1700年ごろ建設が始まって、水が出るまでに20年かかり(当時は36メートル)、1856年には56メートル、さらに技術的な改良が加えられ現在に至るのだとか。

このとき案内をしていただいたKさんの説明で、ハノーファー選帝侯のジョージ1世が1714年にイギリス王位を継承したという、昔世界史で習った歴史的事実を思い出しました。そういえばヘンデルもここの宮廷楽長だったんですよね。Kさん曰く、この噴水がヘンデルに「水上の音楽」を作曲させた、なんていうデタラメなことを書いているガイドもあるそうですが、思わず信じてしまうほどのインパクトでした。

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-28 01:41 | ドイツ全般 | Comments(8)

テンペルホーフ空港の閉鎖が確実に

e0038811_620853.jpg
4月最後の日曜日、テンペルホーフ空港の存続をめぐるベルリン史上初の市民投票が行われました。空港の存続を求めるグループの大々的なキャンペーンもあって、大きな注目を集めましたが、結果的に空港存続を求める票は、州憲法で決められている「ベルリン市全有権者の25%」という定数に達することなく、今年 10月末での閉港が決定的となりました。

今回の市民投票で興味深いのは、ベルリンの東西で結果が真二つに分かれたことです。旧西ベルリン全ての地区とミッテ地区では投票率は比較的高く、存続に賛成する人々の票が反対派を上回ったのに対し、旧東ベルリン地区にフリードリヒスハイン・クロイツベルク地区を加えた東側では軒並み投票率が低く、反対派の票の方が高かったのです。テンペルホーフ空港は、冷戦時代の1949年に「ベルリン空輸」の舞台になるなど、その歴史性から今でも思い入れを抱く人が少なくないそうですが、それはあくまで西側から見た話で、東と西とでは、人々の歴史の共有感覚も空港への関心度もまったく異なることが浮き彫りになりました。

e0038811_6211349.jpg
現在は利用客がまばらな空港本館

いずれにせよ、1923年にオープンし、「すべての空港の母(英国の建築家ノーマン・フォスター卿)」と呼ばれたテンペルホーフ空港は、ついにその役目を終えることになります。10月の閉鎖前には、市民のためのお別れイベントも企画されているそうです。

これから本格的に問題となるのは、市の中心部に出現する386ヘクタールという広大な土地の使い道です。ベルリン市は、敷地の大部分を緑地に変え、その周りに5000戸のアパートやオフィスビルなどを建てるプランを提示していますが、まだほとんどが白紙と言っていい段階。ナチス時代に建てられた巨大な空港本館をどのように再活用するかも含め、今後果てしない議論、コンペ、予算折衝などが繰り返されていくことでしょう。

ベルリンという未完の大都市にまたひとつ、長い道のりが待ち受けています。
ドイツニュースダイジェスト 5月23日)

追記:ラトル&ベルリン・フィルがテンペルホーフ空港に登場!
フィルハーモニー火災事故の影響で、今週29日からのラトル指揮ベルリン・フィルの演奏会が、何とテンペルホーフ空港の格納庫(Hangar2)で行われることになりました(関連記事)。プログラムはベルリオーズの《幻想交響曲》と《クレオパトラの死》。この格納庫は2500人収容可能で、近年はイベントの会場に使われることがありますが、ベルリン・フィルが演奏するのはおそらく初めてでしょう。秋に閉港されるテンペルホーフ空港にとっては、思わぬ「オマージュ」の舞台が用意されることになりました。

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-26 00:36 | ベルリン発掘(西) | Comments(11)

ベルリン・オストクロイツ駅

e0038811_7144939.jpg
S-Bahnhof Ostkreuz (08-05-24)

ベルリンには好きな駅がいくつもあるが、オストクロイツ駅は間違いなくその中の一つに数えられる。オストクロイツとは「東の交差地点」の意で、Sバーンの東西線と環状線がここで交わる。東京でいえば、山手線と総武線が立体交差する秋葉原駅に例えられなくもない。ベルリンには東の他に、ヴェストクロイツ(西)とズートクロイツ(南)の2つの交差駅があるが、私が一番好きなのはオストクロイツ駅なのだ(そんなに気を張って主張すべきことでもないけれど・・・)。

e0038811_7154233.jpg
1882年に開業したこの駅は、戦前の雰囲気をいまだ残しており、いかにも鉄道駅という情緒がある。ホームの奥に見える塔は、かつて蒸気機関車の給水に使われていた配水塔だということを、去年「東ベルリン廃墟めぐり」の記事に書き込んでくれた方から知った。

e0038811_7162828.jpg
古い駅らしく、ホームの柱も装飾が施されている。

e0038811_71692.jpg
高架の環状線ホームから眺めたSバーン東西線のホーム。このホームには、深夜まで営業している果物屋があって、いつか「FUJI」と書かれたふじりんごを見つけたときは、思わず買ってしまった。この古めかしい駅も、ついに大規模な改修工事が始まっている。写真に収めるなら今のうちかもしれない。

e0038811_7164832.jpg
オストクロイツ駅は特に用がなくてもふらっと降りて、人間ウォッチングをしても結構面白い。乗り換え客も多く、ある意味、劇場のような駅である。

e0038811_7172033.jpg
左手に見えるのは何の廃墟だろうか?
そうこうするうちに、自分が乗るべき環状線(リングバーン)がやって来たので、今日はもう帰ろうと思う。

e0038811_717356.jpg
環状線のホームからは、テレビ塔方面がよく見えた。


参照:
東ベルリン廃墟めぐり

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-25 01:21 | ベルリン発掘(東) | Comments(14)

ミシェル・シュヴァルベが語るカラヤン - 「音楽の友」6月号 -

e0038811_2104219.jpg
現在発売中の音楽の友誌6月号の「カラヤンの世紀」という連載に、ミシェル・シュヴァルベ氏のインタビュー(前編)を寄稿させていただきました。シュヴァルベ氏については、以前カラヤンを支えた名コンサートマスターでもご紹介しましたが、今回は一段突っ込んだ内容になっています。

最近フィルハーモニーの火災事故について何度もお伝えしてきましたが、1963年10月15日のフィルハーモニーの柿落とし公演で、コンマスを務めているのもシュヴァルベ氏。こんな偉大な音楽家に直接話を伺えるというのは、すばらしい体験でした。一読いただけるとうれしく思います。後編は7月号に掲載される予定です。

参考:
カラヤンを支えた名コンサートマスター
ベルリンフィルの3人のコンサートマスター

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-24 14:14 | ベルリン音楽日記 | Comments(0)

フィルハーモニーを救ったハンス・シャロウン

e0038811_584023.jpg
昨夜、ベルリン工科大学(TU Berlin)で構造工学を研究している友人の増渕基さんが、フィルハーモニー内部の貴重な写真をメールで送ってくれました。それは、数ヶ月前、彼が研究室の研修でフィルハーモニーの屋根裏に入ったときの写真。増渕さんといえば、昨年ベルリン中央駅の鋼材落下事故のときも、生々しい現場の写真を寄せてくれましたが、さすが専門家というべきか、今回も火災現場の写真を掲載させてもらえることになりました。

e0038811_510193.jpg
フィルハーモニー舞台上の天井の、さらにその上がどうなっているかなんて、考えたこともなかったです。では、増渕さんの案内と共に中に潜入してみましょう。

e0038811_595344.jpg
「1980年代、施工不良と老朽化が原因で、オーケストラのリハーサル直前にPodium(舞台)の上に屋根の一部が落下するというセンセーショナルな事故が起き、現在の屋内屋根は1988年に架けかえられものだそうです。音響効果や外観を重視し、形状はオリジナルのものから全く変えずに構造だけ変更しています」

e0038811_592848.jpg
「外側の鉄筋コンクリート製の屋根から、屋根裏空間と屋内屋根が鋼材によって吊られています。写真に見える束になっているスチールがその引張材です。この階段状になっている狭い屋根裏空間に、照明、スポットライト、マイク、スピーカー、滑車装置などが設置されているそうです」

e0038811_59775.jpg
2枚目の写真を上から眺めると、こんな風に見えるんですね。すごい眺めだ・・・。

「ニュースを聞く限り、火災は外側の屋根だったようなので、建物自体の構造にはそこまで影響がないと思います。ただ、楽器には至らなくても屋根裏の機械類には相当な水がかかったのでは・・・。早く復旧すると良いですね」

e0038811_58121.jpg
ところで、今朝の朝刊にこんな図が掲載されていました。火災が発生したのは屋根下の①の地点。天井部分はこのように傾斜になっているため、消火活動の際の水や泡は、坂を下って③の地点にある排水孔を通って流れ出ていました。つまり、屋根部分にも独自の排水システムが整備されていたわけで、大ホールのブロックCにいくらか水が流れ出た以外は、全くの無傷だったのです。フィルハーモニーの管理責任者、フランク・ケルステン氏は、「天才的な建築構造を生み出したシャロウンに、感謝しなければならないだろう」と語っています。

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-23 00:03 | ベルリン音のある街 | Comments(6)

火災から一夜明けて

e0038811_8385961.jpg
フィルハーモニーの火災事故から一夜明け、ドイツの日刊紙はほぼ例外なくこのことを一面で大きく取り上げていました。被害の状況や気になる今後などについては、ブログ「クラシックおっかけ日記」さんが詳しく書かれているので、よかったらご参照を。これから建物の復旧作業が待ち受けていますが、被害は予想以上に小さく済んだようで、あの場所に思い入れを抱く者としては少し安心しました。週末に予定されていたアッバードの3回のコンサートは、1回にまとめて24日にヴァルトビューネ野外音楽堂で行われることになったようです。

ところで、平成中村座のベルリン公演は、昨夜大成功の中で千秋楽を終えました。終演後に中村勘三郎さんと少し会話ができて、もう大感激^^)。これから小さな記事を1本書くつもりです。

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-22 02:27 | ベルリンのいま | Comments(5)

フィルハーモニーで火災発生

e0038811_142526.jpg
20日14時25分頃、打楽器奏者の友達から電話がかかってきた。
「マサトさん知ってる?フィルハーモニーから火の手が上がって、今大変なことになっているよ。あの煙の様子を見ると、フィルハーモニーはもうしばらく使えないんじゃないかな」。私はとにかく驚き、居ても立ってもいられない気分になり、すぐに現場に駆けつけることにした。

e0038811_1422586.jpg
ポツダム広場までは普段と変わらない光景だったが、フィルハーモニーの大ホールは確かに大きな煙が上がっていた。その場にいた何人かに声をかけてみたが、皆火事が起きているということ以外はよくわからないようだ。

e0038811_142449.jpg
この日は午前中にクラウディオ・アッバード指揮のリハーサルが行われていたようで、ベルリン・フィルの団員も事態を心配そうに見守っている。

e0038811_143465.jpg
室内楽ホール側には、多くのマスコミ人が集まっていた。テレビやラジオの生中継が、至るところで始まる。

e0038811_1431944.jpg
ベルリン・フィル楽団員代表のリーゲルバウアー氏は落ち着いており、話の内容から、ホールが完全に消失というような最悪の事態でないことはうかがい知れた。アッバードとのコンサートは予定通り行われるものの、アリーナなど別の会場になるだろうとも。右隣にフルートのパユ氏の姿も見える。

e0038811_1433480.jpg
消防局のプレス担当氏。火災の原因はまだわかっていないが、屋根の部分で発生したこと。人的被害はなく、高価な楽器類は安全な場所に保護されていることなどが、発表された。

e0038811_144133.jpg
15時58分。火災から2時間近く経ったが、煙の勢いは留まるところを知らない。火災元にたどり着くため、消防隊員が屋根をこじ開けようとしている様子が見える。煙の勢いからして、内部からは近づけない模様。

e0038811_1441819.jpg
家に戻ってネットのニュースをチェックしたら、火災はホールの絶縁層の溶接工事から発生したのではないかと書かれていた。消火作業が完全に終わるのは、水曜日になる見込みだそうだ。幸いなことに、大ホールは浸水していないという。

e0038811_1443667.jpg
それにしても、フィルハーモニーでこんなことが起こりえるとは・・・。ベルリンの音楽の殿堂が、できるだけ早く元の状態に戻ることを願うばかりです。

追記:22時40分のラジオニュースで、ようやく消火活動が終わったことが伝えられました。

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-20 20:04 | ベルリン音楽日記 | Comments(22)

イエス・キリスト教会でのレコーディング風景

e0038811_20372610.jpg
先週は3日間、ダーレムにあるイエス・キリスト教会でのレコーディングを見学することができました。2月にインタビューをさせていただいた佐渡裕さん指揮するベルリン・ドイツ交響楽団(DSO)の初録音(チャイコフスキーの交響曲第5番)が、ここで行われたためです。

e0038811_20374697.jpg
2年前、この教会に初めて入ったときは、想像していたよりもずっと小ぢんまりした印象を受けたのですが(以前こちらでご紹介しました)、今回は違いました。木製の長椅子は後方に押しやられ、16型のフルオーケストラでも十分な余裕があります(昨年はここで、ブーレーズ指揮のマーラー「千人の交響曲」が録音されているくらいです)。ステンドグラスからの温かい光が差し込む教会内部は、いくつものマイクが張り巡らされ、今まで写真でしか見たことのなかった、あの名録音会場に変わっていました。

e0038811_203823.jpg
オーケストラのスタジオ録音を見学するのは初めてでしたが、ライブ録音とは別の難しさがあることを感じます。一発録りのライブと違って、何度も録り直しが効く分、演奏者の集中力が切れてきてしまう危険があるからです。彼らをいかに飽きさせず、高揚感を保ちながらセッションを進めて行けるがポイントになると思いますが、その点、佐渡さんとDSOはしっかりした共同作業の形ができていました。ディレクターからは何度も注文が飛び、その度に録り直しとなりますが、彼らは忍耐強く取り組み、3日間のセッションはいい雰囲気の中で終了しました。

イエス・キリスト教会のすばらしい響きについては、もう言うに及ばず。チャイコフスキーの第1楽章のほの暗く、重々しい響きから、もうすっかり感動してしまいました。特にドイツやロシアものは、ここの音響と完全にマッチするでしょうね。

初日のレコーディングの後、佐渡さんは「僕はずっとイエス・キリスト教会でのカラヤンの録音を聴いて育ってきたから、今自分がここに立ってチャイコフスキーを指揮しているのが夢みたいだよ」としみじみ語っていました。このCDは、秋にエイベックスから発売されるそうです。

参考:
ベルリン・ダーレムのイエス・キリスト教会
佐渡裕さんインタビュー - 「音楽の友」5月号 -

人気blogランキングへ
by berlinHbf | 2008-05-18 15:12 | ベルリン音楽日記 | Comments(12)

カテゴリ

Deutsch
ベルリン中央駅
ベルリンのいま
ベルリン個人ガイド
ベルリン発掘(西)
ベルリン発掘(東)
ベルリン発掘(境界)
ベルリン発掘(全般)
ベルリン思い出話
ベルリンの人々
ベルリン音楽日記
ベルリン文化生活
ベルリン子育て日記
ベルリンを「観る」
ベルリンを「読む」
ベルリンあれこれ
ベルリン天使の降りた場所
ベルリン音のある街
ベルリンクイズ100
ベルリンリンク集
ドイツ全般
ドイツから見た日本
サッカーWM2006他
欧州を感じる旅
- 2005ウクライナ紀行
ドイツ語関連
ニッポン再発見
その他
BZ Lexikon (Berlin)
BZ Lexikon (1-50)
BZ Lexikon (51-100)
BZ Lexikon (101-150)
BZ Lexikon (151-200)

タグ

(113)
(112)
(111)
(107)
(105)
(97)
(96)
(87)
(86)
(78)
(73)
(67)
(66)
(64)
(58)
(55)
(54)
(46)
(42)
(40)

以前の記事

2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
more...

最新のコメント

山根正次のサインが「玄洋..
by 浦辺登 at 10:25
コメントありがとうござい..
by berlinHbf at 04:46
今、NHKBSで「ベルリ..
by 流れ星 at 01:14
Yozakuraさん ..
by berlinHbf at 02:26
Masatoさま  肝..
by Yozakura at 12:34
Masatoさま  未..
by Yozakura at 12:26
kokhavさん こち..
by berlinHbf at 06:13
長い間、ありがとうござい..
by kokhav at 22:30
焼きそうせいじさん 大..
by berlinHbf at 05:57
年に1回の日本での授業に..
by 焼きそうせいじ at 19:31
ヒガシモンさん 詳細な..
by berlinHbf at 17:02
kokhavさん >み..
by berlinHbf at 16:49
冬風さん コメントあり..
by berlinHbf at 16:46
続き…今回ドイツ宛へ物を..
by ヒガシモン at 15:44
マサトさん>ご返信ありが..
by ヒガシモン at 15:20
おかえりなさいませ。 ..
by kokhav at 23:31
ベルリンからの長旅お疲れ..
by 冬風 at 20:21
ヒガシモンさん こうい..
by berlinHbf at 18:51
軒国彦さん はじめまし..
by berlinHbf at 18:48
桑原さん ご丁寧なコメ..
by berlinHbf at 17:49

ブログパーツ

※この時計の時刻は、閲覧しているパソコンのものであり、必ずしも正確な時間とは限りません

最新の記事

10年分の感謝、ひとまずのお..
at 2015-08-03 23:23
上棟式を迎えたベルリン王宮
at 2015-07-18 22:29
指揮者キリル・ペトレンコのこと
at 2015-07-13 23:09
発掘の散歩術(60) - 番..
at 2015-07-08 14:18
ポツダムの新庭園へ!
at 2015-07-04 10:49
発掘の散歩術(59) - 7..
at 2015-06-13 16:43
マルティン・グロピウス・バウ..
at 2015-06-08 10:18
山梨での週末
at 2015-06-02 00:54
長男誕生3、4ヶ月目 - 日..
at 2015-05-23 21:39
旧カール・マルクス書店が文学..
at 2015-05-17 14:12
ドイツニュースダイジェストの..
at 2015-05-10 15:00
発掘の散歩術(58) - S..
at 2015-05-10 13:48
変わりゆくツォー駅周辺
at 2015-05-01 18:52
「西ベルリン」の回顧展
at 2015-04-20 21:23
NHK『テレビでドイツ語』新..
at 2015-04-10 17:01

記事ランキング