ベルリン-東と西が出会う場所。ドイツにありながらドイツではない町。歴史の影に彩られた栄光と悲運の世界都市。そんなベルリンの奥深い魅力をリアルタイムでお届けするブログです。Since 1. August 2005


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中村真人 (Masato)
神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。ベルリンの映像制作会社勤務を経て、現在はフリーのライター、ジャーナリスト。


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現在のトップ画像は、ベルリン在住のイラストレーター、高田美穂子さんによるオリジナル作品です(詳しくはこちらより)

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カテゴリ:ベルリン文化生活( 74 )

「異国で書く」ということ

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左より多和田氏、日地谷=キルシュネライト教授、伊藤氏

1月16日の夜、ファザーネン通りのベルリン文学館(Literaturhaus Berlin)で、作家の多和田葉子氏と詩人・エッセイストの伊藤比呂美氏による対談が開かれました。テーマは『異国で書く』というもの。

ご存知の方も多いと思いますが、1982年よりドイツ在住の多和田さんは日本語とドイツ語両方の言語で執筆活動をしています(現在はベルリン在住)。一方、伊藤さんは1990年代より南カリフォルニアに在住し、同地と熊本を往復する生活を続けているそうです。ベルリン自由大学のイルメラ・日地谷=キルシュネライト教授の司会によるこの対談は、最初に2人がそれぞれの作品の一節を朗読するところから始まりました。

多和田さんによるドイツ語の朗読はさすがに見事なもの。とはいえ、その作品はドイツ人が書くドイツ語とは視点や発想が明らかに異なるもので、来場したドイツ人の聴衆にも新鮮な驚きをもたらしていたようでした。

どちらかというと「言葉の求道者」という印象を受けた多和田さんに対して、伊藤さんの朗読は、それ自体が歌のように伸びやか。「悩める女性たちに言葉を届けたい」という伊藤さんは、ユーモアを込めて自分の詩集を「実用本」だと言い切ります。

2人の言葉に対する考え方はもちろん、創作の手法も垣間見られて大変興味深い対談だったのですが、ここでは多和田さんの話の中で印象に残ったエピソードをご紹介したいと思います。

「ある時、『ここそこ』という表現を使ったら、「多和田さん、それは『そこここ』の間違いではないですか?」と日本の編集者に指摘された。自分は無意識のうちにドイツ語の「hier und da」の発想で日本語を組み立てていたのだった。しかし、間違えることが考えるきっかけになるし、文化的なズレの中に自分が探しているものを見つけることもある。ドイツ語で話すのは、足の先から指の先まで全身の筋肉を使うので身体が疲れるが、それもまた心地良いと感じる」

海外で生活をすること。それは仕事上の都合ということもあるでしょうし、多和田さんや伊藤さんのように「任意亡命」という形もあり得るでしょう。しかしいずれにせよ、異文化とのせめぎあいを通して、複眼の視野でモノを見る・考えるチャンスなのです。海外で生活する者の1人として、大いに刺激を受けた一夜でした。
ドイツニュースダイジェスト 2月6日)

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by berlinHbf | 2009-02-04 14:24 | ベルリン文化生活 | Comments(9)

ベルリンの小津安二郎体験

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ポツダム広場のKino Arsenal(2003年2月)

前回に続いて、2004年のベルリン国際映画祭について書いた文章の後半を掲載します。

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去年(2003年)のベルリナーレでは、生誕100周年の小津安二郎の主要作品が取り上げられ、その後、彼の全作品が上演されるという回顧展もありました。恥ずかしいというか、面白いというか、私は黒澤映画も小津映画もベルリンに来て初めて観たのですが、数々の傑作群に触れていくにつけ、こんなすごい作品が戦後混乱期の日本で撮られていたのかと驚かずにはいられませんでした。

小津映画といえば、「晩春」「麦秋」「東京物語」といった戦後に撮られた作品群が一般には有名だと思います。私もこれをいい機会にほとんど全て観ましたが、他に何よりすばらしかったのが、「生まれてはみたけれど」という戦前(1932年)の無声映画。小津ファンの韓国人の友人に「とにかく面白いから」と言われて観たのですが、これが本当に面白いんです。子供の視点から見た、大人社会の違和感、矛盾というテーマを描いた作品なのですが、現代にも通じるメッセージを持っているし、何より心地よく笑える傑作です。ドイツ人にも大うけでした。無声映画ですが、ベルリンで無声映画が上演される時によく採られる方法で、ピアノの生伴奏付き。70年も昔の日本映画を未来都市のようなポツダム広場の映画館で、ドイツ人客と観るのは何となく不思議な気分でしたが、結局いいものは時代も国も超えて受け入れられるのだ、と思うと私はとてもいい気分になりました。

なぜこの映画について触れたかというと、私がもしずっと日本にいたら、おそらく観ないまま終わってしまったであろう可能性も高いからです。戦前の無声映画を普通の映画館で上演する機会などそうそうないでしょうし、もし機会があったとしても、お金を払って観に行く気になったかどうか。

私がこの映画を観るよう薦めてくれたのは、映画学を勉強している韓国人の女性でした。そして、黒澤明の映画を初めて通して観たのは、日本学を勉強しているドイツ人の友達の家ででした。つまり、私は日本人ではない彼らから、日本を「再発見」するきっかけをもらったのです。外国に住んでいると、日本がどんどん遠ざかっていくかというと、必ずしもそうではなく、このように日本を新たに見つめなおす機会を与えられるということが少なくありません。

それにしても、あの独特のローアングル、スローテンポの、純日本風とも言える美学に貫かれた小津の映画が、ドイツ人などに受けるのか?と思われる方もいるかもしれません。ところが、私が観た戦後の作品の上演会では、どれもほとんど大入りでした。それどころか、一番有名な「東京物語」と遺作の「秋刀魚の味」ではあまりに人が殺到し、私は結局切符が買えず、追加上演を待たなければならないほどでした。

ドイツ人(あるいは他の外国人と)見ていて面白いのは、どうしてここで笑うのか、など反応の仕方が明らかに日本人とは違うことがあることです。例えば、「彼岸花」だったかで、こういうシーンがありました。保守的で頑固な父親、自分の娘が結婚したいという相手を連れてきたが、当然受け入れない。ある日、ボーイフレンドがアパートで落ち込んでいる彼女を励ました後、「いろいろあるけれど、一緒にがんばろうよ」みたいなことを言って、最後に彼女の肩の上に手を置いて、去っていくというシーンでした。何ということのない場面ですが、ここでどっと笑いが起きたのです。私には全く「???」でした。終演後、日本人の知人を見かけたので、そのことについて話してみたら、「例えば、ドイツ人がそのような状況で彼女と別れるという時、抱きしめるか、キスをするのが普通で、肩に手を置くだけで帰っていくなんていうことはありえない。ドイツ人はそれでびっくりしたんじゃないかなあ。」とその人は言いました。
なるほど、そういうことなのかもしれません。それにしても、笑うところではないと思うのですが…

とはいえ、このような場面はごく例外で、ベルリンの観客は小津の映画を静かに見入っていたと思います。「東京暮色」という映画では、あのヴィム・ヴェンダース監督が観に訪れていました。「パリ、テキサス」や「ベルリン・天使の詩」などで知られるこのドイツ人監督は、小津映画の崇拝者としても知られ、「東京画」という小津にささげるドキュメンタリー映画を作っているほどです。

最初の話から大分飛んでしまいましたが、映画はやはりいいものです。今回は現在ベルリンで開催中の、この巨大なお祭りの話を中心に書いてみました。

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by berlinHbf | 2009-01-22 23:26 | ベルリン文化生活 | Comments(7)

ベルリン国際映画祭2004より

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Berlinale Palast(2004年2月)

このブログを始める前、「ベルリン便り」と称してこちらでの体験や感じたことを日本の友達や先輩、家族宛に一括送信のメールで報告していた時期がありました。いわばメルマガみたいなものです。先日、たまたまそれらを見返す機会があったのですが、内容は未熟ながらも当時の思いが伝わってきて新鮮に感じることもあり、そのうちの1つをここに掲載してみようと思いました。今年も近づいてきたベルリン国際映画祭(2009年2月5日~15日)をテーマにした文章(2004年に書いたもの)を2回に分けてお送りします。

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ベルリンは毎年2月のこの時期、特別華やかな雰囲気に包まれます。ベルリン国際映画祭(通称ベルリナーレ)が開催されるからです。

カンヌ、ベネチアと並んで、ベルリンが世界3大映画祭の一つだということは知っていましたが、これほどのスケールのものだとはここに来るまで知りませんでした。とにかく、街が映画祭一色に染まってしまう感じです。通りにはベルリナーレのポスターや旗が至る所に飾られ、メイン会場のポツダム広場には常に多くの報道陣が待機し、連日のようにやって来るスターたちを待ち受けます。そして、歓声とカメラのフラッシュを向ける多くの映画ファンたち。テレビやラジオの夜のニュースでは、「今日のベルリナーレ」と題して、その日の出来事や記者会見の様子などが報道されます。

ベルリナーレは単なる映画のお祭りというレベルを超えて、国家的なイベントという感さえあります。映画祭にかけるドイツ政府の財政的な援助も相当なものだそうですし、公式プログラムの挨拶文は、ヴァイセ・文化メディア大臣とヴォーベライト・ベルリン市長が書いています。数年前はシュレーダー首相の挨拶文が掲載されていたほどです。

こういうことは日本ではなかなか見られないと思います。ドイツでは経済や産業だけでなく、「文化」も国の政策上、大きな位置を占めています。誰もが質の高い芸術や、貴重な文化遺産を気軽に享受するのは当然のことだから、国をあげて保護、育成していこうという基本姿勢です。ですから、国の外にドイツの「文化力」をアピールする場としても、ベルリナーレは重要な意味を持っているのです。

もちろん、ベルリナーレを毎年一番楽しみにしているのは、ベルリン市民に他なりません。この時期、友達に会うとまず最初に「ベルリナーレ、もう何か観た?」という会話になることが多いですし、街のあちこちにある特設のチケット売り場には、連日長蛇の列ができ、この様子がテレビなどでよく報道されます。最近はインターネットでもチケットを予約できるようになりましたが、手数料がかかる上、結局チケット売り場まで行って受け取らなければなりません。そして、そこにも行列ができていることがあります。

それでは、今回の映画祭の内容を少しだけご紹介しましょう。
映画祭総監督のディーター・コスリックの挨拶文によると、今回の特徴として2つの対照的な地域の作品が取り上げられます。一つは南アフリカの映画。これは2004年が人種隔離政策(アパルトヘイト)廃止から10周年に当たるため、ヒューマニズムの歴史を祝う記念の年として、南アフリカの多くの映画、ドキュメンタリー作品が上演されるそうです。そしてもう一つの重点はラテン・アメリカ。もちろん、ハリウッドの最新映画なども上演されます。

映画祭はいくつかの部門に分かれていて、まず注目度のとりわけ高い「コンペ部門」、それから「パノラマ部門」、「国際フォーラム部門」、「ドイツ映画部門」、「短編映画部門」、「子供映画部門」、「回顧展」(今年のテーマは「ニュー・ハリウッド 1967-1976」)と非常に多彩です。また「ベルリナーレ・スペシャル」と題する部門では、特定の監督を祝ったり、一風変わった試みがなされます。その中でとりわけ興味深いのは、映画祭最終日に、映画館ではなくコンサートホールの「フィルハーモニー」で上演される《春の祭典》という映画。これはその名の通り、ストラヴィンスキーのバレエ音楽《春の祭典》のために作られた無声映画です。監督のオリバー・ヘアマン監督は映画完成直後の昨年9月に40歳という若さで亡くなったそうで、今回のプレミエでは、サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニーの生演奏をバックに上演されるというのですから、これはベルリンならではの話です。

日本映画はというと、今年は例年より大分少なめです。まず、2年前に「千と千尋の神隠し」がグランプリ(金熊賞)を受賞したコンペ部門で、日本映画が一本も含まれていません。これは僕が知っている過去4回のベルリナーレでは初めてのことで、やはり非常に残念という印象は否めません。

(つづく)

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by berlinHbf | 2009-01-21 23:57 | ベルリン文化生活 | Comments(2)

写真展「クロイツベルクとその向こうに」

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In Wolgograd (ehemals Stalingrad), 1990
Foto: Wolfgang Krolow


昨年、「写真でたどるクロイツベルクの30年」で紹介したヴォルフガング・クローロフの新しい写真展が、現在クロイツベルクのクロイツベルク博物館で開催されています(1月4日まで。入場無料)。

「クロイツベルクとその向こうに」というタイトルのこの写真展では、1990年から91年にかけてのいわゆる「転換期」(Die Wende)に、クローロフがライフワークにしているベルリン・クロイツベルクの他、ヴォルゴグラード(旧スターリングラード)やアルバニアでの日常風景を収めた写真が展示されています。突如意味をなさなくなった壁の周りで遊んでいる子供たち、そして新しい体制への期待感を胸に抱くソ連の人々、などなど。

私にとってヴォルフガング・クローロフという人は、クロイツベルクの奥深さを教えてくれた写真家であり、同時に近所に住む隣人でもあります。数年前に大病を患い今は車椅子での生活だそうですが、オープニングには元気にその姿を見せていました。1月4日までの開催なので、興味のある方はお早めにどうぞ。

Kreuzberg Museum
für Stadtentwicklung und Sozialgeschichte
Adalbertstraße 95A
10999 Berlin-Kreuzberg
Tel. 030/50 58 52 33, Fax 030/50 58 52 58
Mi bis So 12-18 Uhr

関連記事:
写真でたどるクロイツベルクの30年 (2007-09-08)

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by berlinHbf | 2008-12-28 19:18 | ベルリン文化生活 | Comments(2)

ベルリンでまるごとニッポン体験!

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11月14日から16日にかけて、ベルリンでは3回目となるヤーパンフェスティバルが開催された。その最終日の午後、オスト(東)駅近くの会場Postbahnhofに足を運んでみた。
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日曜日だったので多くの来客は予想できたが、13ユーロという(ベルリン水準からしたら)決して安くはない入場料を払って、日本に関心を寄せる人がこれだけいることにまず驚く。現地在住の邦人の姿も多く見かけたが、大部分は地元のドイツ人。面白いのは、コスプレの衣装で入場すると3ユーロ割引になる特典が用意されていたことで、ここは秋葉原か原宿かと見紛うような光景にも出合ったことだ。
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会場内には、手作りの民芸品、小物からマンガ、ハローキティー、はたまた日本が誇る(?)ウォシュレット(ドイツではDusch-WC)まで無数の出店が並び、さながら縁日のような賑やかさ。日本食コーナーでは長蛇の列ができ、酒ラウンジで日本酒を楽しむ人々の姿も見られた。

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見物客の注目を集めながら日本の木工技術の実演をしているドイツ人に話を聞いてみた。メクレンブルク=フォアポメルン州からやって来たヴァルデマー・カイスさん(本業は歯科技工士とのこと)。ドイツでたまたま日本人の職人に出会い、直接の教えを受けたことで日本庭園や障子などの木工、墨絵に興味を持ったという。その腕はなかなかのもので、実際に制作依頼を受けることもあるそうだ(http://japanese-world.de)。「墨絵は最小限の要素で最大のものを表現する伝統があります。西洋の絵画と違ってやり直しのきかない感覚が好きですね」。
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2つの舞台では、着物ショーや剣道の実演、和太鼓などのプログラムが組まれ、そちらも盛況。ベルリン在住の日本人女性による合唱団「アンサンブル和(なごみ)」もその歌声を披露した。他にも書道や折り紙、着物の試着など、実際に自分で体験できるワークショップも好評だったようだ。
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2階の一室では熱心に囲碁や将棋を打つ人の姿が見られた。1960年に囲碁のヨーロッパチャンピョンになったというギュンター・チーソウ(写真右)さんが、現在約200人のメンバーを持つベルリンの囲碁クラブについて説明してくれた。彼が直接の教えを受けたフェリックス・デューバル(1880-1970)は戦前日本に囲碁の留学をし、その後ドイツに囲碁を広めたパイオニアだそうで、日独の長い交流史をも実感した。
ドイツニュースダイジェスト 11月28日)

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by berlinHbf | 2008-11-26 20:18 | ベルリン文化生活 | Comments(5)

平成中村座のベルリン公演が始まる

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昨日、Uバーンヴィッテンベルク広場駅で乗り換える際、着物姿の年配の日本人女性を何人か見かけました。ベルリンの地下鉄と着物。なかなか不思議な組み合わせでしたが、いよいよ平成中村座のベルリン公演が始まったのだと思いました。

モルゲンポスト紙の記事をざっと目を通してみましたが、概ね好評で、最後は「見逃すべきではない演劇体験」と結ばれています。公演は21日まで。チケットはまだ手に入るようです。チャンスのある方は、本当にお見逃しなきよう。

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by berlinHbf | 2008-05-17 00:51 | ベルリン文化生活 | Comments(9)

カール・マルクス書店が閉店

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Karl-Marx-Buchhandlung (2007年4月29日)

先月22日のBerliner Zeitung紙の記事で知ったのですが、カール・マルクス大通りにあるカール・マルクス書店が2月末をもって閉店になったそうです。

カール・マルクス大通りといえば、かつての東ベルリンの目抜き通りで、このブログでもかつて3回に分けて紹介したことがあります。昨年亡くなったウルリヒ・ミューエ主演の映画「善き人のためのソナタ」のラストシーンに登場する本屋、といえばピンとくる方も多いかもしれません。

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閉店前にできたらもう一度足を運んでおきたかったのですが、結局今年の1月頭に入ったのが最後となりました。以下の写真は、このとき一緒に歩いたKenさんが提供してくださったものです。

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カール・マルクス書店は1953年にオープンした、東ベルリンで最大の本屋でした。当時は2階まで本が並んでいたといいますが、統一後は客足が遠のき、この度55年の歴史を閉じることになったのです(建物自体は残りますが)。近年、この周辺の買い物客はアレクサンダー広場のカウフホフや去年できたアレクサといった大型ショッピングセンターになびいており、この大通りで個人経営を営む人は苦戦を強いられていると新聞記事にも書かれていました。

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かつてカール・マルクス・アレーは「東のクーダム」と呼ばれるほど栄えていたそうですが、いまは昼間でさえ人通りは少なく、巨大なアパート群の威容が空しく感じられるほどで、そんな時代があったことが信じられないほどです。通りの幅は4車線、90メートルもあり、ちょっと散歩にというわけにもなかなかいきません(特にお年寄りにはつらいでしょう)。ベルリンの歴史を知る上では大変興味深い通りですが。

とはいえ、Kenさんの写真からも伝わってくるように、文化の香り漂う本屋がまた一つベルリンから消えていくのは、寂しいことです。

参考:
「善き人のためのソナタ」(2006) (2007-03-12)
カール・マルクス通りを歩く(1) (2005-09-13)

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by berlinHbf | 2008-03-13 14:14 | ベルリン文化生活 | Comments(25)

ベルリナーレが今夜開幕

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今年で58回目のベルリン国際映画祭(ベルリナーレ)が今夜開幕します。昨日、メイン会場のあるポツダム広場を通ったら、もう映画祭ムードで染まっていました。

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アルカーデン内のチケット売り場。昨日の昼は5分ぐらいで順番が回ってきましたが、映画祭が始まったら行列に並ぶのを覚悟する必要があります。

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コンペティション部門に参加の山田洋次監督の「母べえ」。主演の吉永小百合さんもベルリンにやって来ます^^)。日本映画でぜひ観たいと思っているのが、若松孝二監督の「実録・連合赤軍-あさま山荘への道程」。若松監督の作品では他にも、過去の社会派ピンク映画が上映されるそうです。

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映画祭のオープニングを飾るのは、ローリング・ストーンズのドキュメンタリー映画"Shine a Light"(マーティン・スコセッシ監督)。音楽をテーマにした作品が多いのも今年のベルリナーレの特徴です。これは、"Rhythm is it!"につづく、サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルのドキュメンタリー第2弾"Trip to Asia"。2005年のアジアツアーを舞台に「音とハーモニー」の秘密に迫ります(日本でもこの秋公開が決定)。

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ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソンが主演の“The Other Boleyn Girl“。今日から11日間、ベルリンは映画祭一色になりそうです。

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by berlinHbf | 2008-02-07 17:01 | ベルリン文化生活 | Comments(4)

ポツダム広場駅の「死への特別列車」展

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ポツダム広場の地域鉄道(Regionalbahn)の駅構内で、ナチスのホロコーストと当時の帝国鉄道(Reichsbahn)の結びつきをテーマにした、「死への特別列車(Sonderzüge in den Tod)」というドイツ鉄道主催の展示会が開かれています。広い構内での展示会のためか、あまり落ち着いて見られない印象も受けましたが、以前書いた以下のテーマに興味を持たれた方にはぜひおすすめします。ベルリンでの展示は2月10日までで、その後ドイツの他の都市を巡回するそうです。

参考:
グルーネヴァルト駅17番線
橋の下の貨物駅から - ベルリンのユダヤ人 -
アウシュヴィッツへの旅(1) - Different trainsに乗って -

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by berlinHbf | 2008-02-05 18:10 | ベルリン文化生活 | Comments(0)

ウジェーヌ・アジェ回顧展

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今日は別のことを書こうと思っていたのですが、ゆっくり書く時間がないのと、でも寝る前に何か書きたいということでこの話題を選びました。いや、アジェという人についてはもっとゆっくり書きたいのですが、マルティン・グロピウスバウでのこのすばらしい回顧展がもうすぐ終わってしまうので(1月6日まで)、それだけでもまずお伝えしなければと思ったのです。

ウジェーヌ・アジェ(1857-1927)の生誕150年を記念したこの展覧会は、パリのBibliothèque nationale de Franceとの共催で、これだけの規模の回顧展はドイツでは初めてだそうです。大学時代に写真史の授業を取ったことがありアジェの名前は大分前から知っていましたが、今回初めて作品の全貌に触れ、パリをそして大都市をこんな風に写した人がいたのかと圧倒される思いでした。

パリといっても、エッフェル塔や凱旋門を写した写真はここには1枚もありません。では何が被写体になっているかというと、細い通り、薄暗い中庭、古いアパート、人の気配のない商店、室内や階段の装飾、荷車、郊外の自然、街角の物売りたちなど、いわば都市の「細部」をとらえた写真が大部分です。いずれもすばらしいのですが、特に世紀転換期の消え行く街並みを写した写真には吸い込まれそうになるほど引き付けられ、写真が持つ(絵画とは違う)本質的な価値というものについても考えさせられました。

最近この回顧展のカタログも購入し、寝る前にパラパラめくっては古きパリに思いを馳せるのが楽しみになっています。最初に書いた通り、来年1月6日までの開催なので、興味のある方はお早めにどうぞ。


今週は予定がかなり詰まっているため、更新とコメントへのお返事が滞りがちになるかもしれませんが、クリスマス直前の1週間もよかったらお付き合いください。

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by berlinHbf | 2007-12-18 23:57 | ベルリン文化生活 | Comments(2)

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